迫真の演技で生徒に問いかける福永さん
創立50周年の記念講演会として10月５日、福永宅司さんによる１人芝居が上永谷中体育館で行われた。
福永さんは福岡市在住で元小学校教諭。いじめ問題や人権教育をテーマに、１人芝居による講演会を年間１５０回にわたり全国の小中学校で行っており、今回、上中ＰＴＡの強い要望で講演会が実現した。
この日の演目は「君をいじめから守る」。いじめを受け苦しむ親友を守ろうと奮闘する中学生の話で、福永さんは被害者や加害者、周囲の大人たちなど何役にもなりきり、さまざまな視点からいじめを表現した。
演技の中では「人の心を殺すのに刃物はいらない。言葉だけで殺せるんだよ」「いじめた被害者が自殺してしまったら人生は崩壊。一生幸せにはなれない。命がけで産んでくれたお母さんに、どうやって謝るの」などと力強い表情で生徒たちに問いかけた。生徒たちは約80分間にわたる迫真の演技を、ほとんど身動きせず見入っている様子だった。
最後は福永さんが、生徒たちに「１人も見捨てない」「上永谷中学校を日本一の学校にしていこう」と呼びかけ終演。生徒たちからは「強く心を打たれる講演だった」「いじめは命に関わる問題だから絶対になくすべきだと思う」「多くの人数でいじめに立ち向かえば、怖くないと知ることができた」などの感想が聞かれた。
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