真宗高田派の成就院(港南区笹下4の11の5/花園親弘(ちかひろ)住職)の本堂落慶法要が10月31日、同寺院で行われた。当日は檀信徒や設計・建築等に関わった関係者など約200人が集まって本堂の完成を祝った。
成就院は同地に長年の歴史を持ち、1214年に法相(ほっそう)宗から現在の真宗に改宗して800年以上になる。以前の本堂は、約130年の歴史があったが、関東大震災、東日本大震災という2度の震災を受け、柱や梁などが歪み、耐震性に不安のある状態となっていた。
補修の場合でも多額の費用がかかることや、昨年改宗800年の節目を迎えたことも重なり、新本堂への建て替えが行われた。
国産材にこだわり
新本堂は国産木材で建造されており、以前より一回り大きく、バリアフリーなどにも配慮。設計を担当した(株)菅野(すがの)企画設計(愛知県一宮市)の菅野良司代表取締役は「耐震性を考え、頑丈さを第一に設計した。柱材を太くし、腐らないよう床下の湿気対策も施した」と説明。また「関東では、国産材は希少との誤解があるよう。国産材の消費は、林業や森林を守ることにもつながる」と思いを語った。
新本堂は昨年12月に完成。仏具が今秋完成予定だったことや、2015年は宗祖・親鸞(しんらん)が給仕したとされる仏像「一光三尊佛(いっこうさんぞんぶつ)」が、安置されている高田派の本寺専修寺(ほんじせんじゅじ)(栃木県真岡(もおか)市)から17年に1度の「御開扉(ごかいひ)」となり、成就院でも迎える予定だったため、この時期の落慶法要となった。
感謝状を贈呈
落慶法要の当日は、一光三尊佛を迎えて読経などが行われた後、檀信徒の総代や建築・設計などの関係者があいさつに立った。
また花園住職から、関係者らに感謝状が贈られる場面も。花園住職は、「(落慶について)多くの人に『おめでとう』と言っていただいたが、お寺は私のものではない。お寺は皆さんのもの。だから私からも『おめでとうございます』と言いたい」と謝辞を述べていた。
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