神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2011年4月7日 エリアトップへ

横浜市立小中学校 3学期制への回帰進む 授業時間の確保に工夫必要

公開:2011年4月7日

  • LINE
  • hatena

 横浜市教育委員会が推進し、市内の公立小中学校のほとんどが採用している「2学期制」。授業時間の確保を目的に平成15年度から導入されているが、ここ数年は「3学期制」に戻す学校が増加している。

35校が3学期制に

 「2学期制」は、10月の連休(秋休み)などを区切りに1年を前期・後期に分ける考え方。メリットとして、【1】従来の3学期制に比べ、始業式と終業式を1回分省略でき、年間で10時限以上の授業時間を確保できる【2】教師にとっても、通知表の作成にかかわる事務作業から解放され、子どもたちと向き合う時間ができるなどが挙げられている。

 市教育委員会によると、今年度から3学期制を採用する市立小学校は345校中13校(昨年7校)、市立中学校は146校中22校(昨年9校)の計35校。昨年の16校から倍増するなど、3学期制の採用は増加傾向にある。

 2学期制について、一部の保護者からは「通知表の回数が減って、子どもの成績が把握できない」「安易な導入によって振り回された」などの指摘もある。その一方で、学習内容が増えることになった新学習指導要領の完全実施を前に、なぜ3学期制に戻して大丈夫なのか、という不安の声も聞かれる。

 市内で唯一3学期制の採用を続けている岡村中学校(磯子区)の鈴木隆二校長は「違いは、一つの期間が短いか長いかだけ。岡村中の生徒は、短いスパンの方が力を発揮できる」と3学期制の継続理由を話す。

新しい形の模索も

 一方で「新しい3学期制づくり」を模索している学校もある。21年度から3学期制に戻した並木中央小学校(金沢区/酒井宏校長)では、夏休みを3日間短縮して12時間を確保。その分を上手く振り分け、午前中だけの授業日を増やした。同校の教諭からは「午後の時間帯を有効に活用できる」と好評。さらに、通知表(あゆみ)の電算化システムも構築し、業務の簡素化を図った。酒井校長は「2学期制の良い点は残しながら、新しい3学期制を作っていきたい」と話す。

 教育委員会指導企画課の藤城守主任指導主事は「教育委員会でも、よりよい学期制のあり方について検証をしていきたい」と話している。

※所属・肩書きは平成22年度当時のもの
 

港南区・栄区版のトップニュース最新6

3機関で意見交換会

港南区・警察・消防

3機関で意見交換会

今年度初、連携を確認

5月23日

初の市決勝で健闘

丸山台中野球部

初の市決勝で健闘

準Vも県大会進出

5月23日

港南医療フェス初開催

みらい在宅クリニックら

港南医療フェス初開催

19日、ふれあい公園

5月16日

耐震適合率は7割

横浜市主要水道管

耐震適合率は7割

国の調査、全国平均超え

5月16日

文科大臣表彰を受賞

港南図書館

文科大臣表彰を受賞

読み聞かせ活動など評価

5月9日

家庭との連絡法を統一

横浜市立学校

家庭との連絡法を統一

アプリ活用で新システム

5月9日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月23日0:00更新

  • 5月9日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook