中区・西区版 掲載号:2017年1月26日号
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飲食店の女将の魅力を伝えるフリーペーパー「女将旅」を創刊した 田村 由希絵さん 西区藤棚出身 49歳

女将の魅力を伝えたい

 ○…居酒屋経営の傍ら、知り合った仲間と共にフリーペーパー「女将旅」を2016年11月に創刊した。5千部発行した紙面は近隣飲食店やホテル、JR石川町駅などに配置され、すぐになくなったという。「まずは横浜の女将の魅力を発信して、それから全国の女将さんの魅力を伝えていければ」と笑顔で語る。

 ○…西区藤棚の出身。藤棚商店街にある「タムラ靴店」の長女で、「商店街の人と家族のように一緒にご飯を食べたりするのが当たり前だった」と懐かしむ。デザインの専門学校を卒業後、都内の広告会社でグラフィックデザイナーとして数々の大手企業を担当した。10年前に5年以内の生存率30%というステージ4の中咽頭がんを患い、「闘病中は一年くらい食事もまともにとれなかった」経験から、「食事という当たり前のことを大切にして、支えてくれた人に恩返しがしたい」と飲食業の道へ進む。周囲の反対を押し切り、昼は会社で働き夜は関内にある幼馴染みの飲食店で修業する生活を約3年続けた。

 ○…11年に「愛嬌酒場えにし関内店」をオープン。「関内のお客さんは紳士・淑女だったから」と、関内で店を開いた理由を語る。様々な業種の人と繋がり、皆で飲んでいる中で「女将にスポットを当てた今までにないフリーペーパーを作ろう」という話が持ち上がり、その翌週にはデザイナーや弁護士、カメラマンなどからなる実行委員が結成され、自身は委員長を務めスポンサー集めに奔走した。

 ○…「がんにかかって死を意識したときに、息子に人の縁を残したいと思った」と、女手一つで育てた一人息子への思いを語る。母の背中を見て育った息子は、大学生ながら世界各地を旅してまわり、世界中の人々との縁を大切にする青年になった。「ライバルじゃないけど、お互いにいい刺激になっていると思う」とほほ笑む。今後も縁を大切にしながら、多くの女将の魅力を伝えていく。

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