水球の日本代表選手として7月、世界水泳に出場する 若松 弘樹さん 白幡台在住 24歳
川崎魂で世界に勝つ
○…今年7月16日から中国・上海で始まる第14回水泳世界選手権大会(以下、世界水泳)の水球日本代表メンバーに初選出された。「水中の格闘技」とも言われる水球は水深2メートル以上のプールの中で点を取り合う競技で、日本はカナダやブラジル、クロアチアと対戦する。ポイントゲッターとして周囲からの期待も大きい。「オリンピックの次に重要な大会。気持ちは上がってきている」と興奮を隠さない。
○…日本人離れした肩が強み。ボールが鋭くゴールへ向かっていくさまは圧巻だ。相手の一瞬の隙を突く素早さと1時間もの試合を立ち泳ぎでこなす持久力は普段のトレーニングの賜物。毎日5時間、水中とジムで体を鍛えてフットワークを強化している。「1試合で2キロ痩せてしまうこともある。常にベストなコンディションを保てるかがポイント」。真摯な姿勢が試合での雄姿を生む。
○…宮前区出身。4歳で地元のスイミングスクールに通い始め、小学校2年生の時にコーチの勧めで水球を始めた。全員で守り全員で攻める水球は想像以上にハードだったが、「シュートできた時の喜びは格別。疲れも吹き飛んだ」。以来、全ての世代の日本代表を経験するほどに成長した。2008年からは全日本代表として活躍するも、「国内では活動の場が限られる」とプロリーグが充実するスペインへ昨年秋に単身で渡り、1部リーグへ入団した。
○…日本から遠く離れたスペインで生活するうちに川崎への愛着も自然と増していった。「世界水泳を機に、子どもたちに水球や水の楽しさを伝えたい」と簡易水球の普及活動に取り組んでいる。今夏は水難事故の予防策として巻き足や着衣泳などの体験水泳会も地元の小学校で行う予定だ。将来は川崎市に水球のプロチームを作る夢もある。「まずは世界水泳で結果を残したい。僕を育ててくれた川崎のためにも最善を尽くす」と決意を新たにした。
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5月3日
4月26日