ソフトボールや少年サッカーなどで使用されている西長沢公園が、西長沢調整池の耐震補強工事のため2020年9月頃から24年7月頃までの約4年間利用できなくなる。宮前区内には公共の広い運動場がなく、区民から戸惑いの声があがっている。
西長沢公園(潮見台4の2)は、神奈川県内広域水道企業団が管理する西長沢調整池の上部を川崎市が広場として開放している。約1万6000平方メートルの面積に2面の広場が設置され、ソフトボールやサッカー、ゲートボールなど市民のスポーツの場として利用されている。
西長沢調整池は、浄水された水を貯え調整する役割があり、災害時の応急給水にも対応する。1977年3月に竣工し、築40年以上が経過。来年冬から24年春に耐震補強工事を実施する予定だ。
水道企業団は「阪神・淡路大震災クラスの地震に対応し、長寿命化するための工事」と説明する。公園利用者に配慮し、分割の工事より一気に完了させた方が良いと判断。担当者は「工事後は何十年か続けて利用できるようになるはず」と話す。
土日の利用97%
同公園を管理する宮前区道路公園センターによると、西長沢公園の利用予約は土日が97%、平日でも50%が埋まる(12年〜14年の平均値)。区内団体や町内会・自治会のソフトボール大会などでも使用されている。
公園の利用休止期間は20年9月頃から24年7月頃を予定。ふれあいネットや公園の掲示物で10月1日から利用休止を案内している。道路公園センターの担当者は「影響を考えて1年前から告知している。このような対応は異例のこと」と話す。
スポーツで無料利用できる区内の公共の屋外広場は、同公園と県立東高根森林公園のみ。民間企業のグラウンドも利用できるが条件がある。学校の校庭は、既存の利用団体との調整が必要でハードルが高い。
県議会議員で市ソフトボール協会の会長を務める持田文男氏は「区内のスポーツ振興に大きな影響がある。代替地の用意など川崎市行政に協力を呼びかけたい」と話す。
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