神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2024年5月3日 エリアトップへ

こども食堂 「支援の輪」次の段階へ 寄付増加、物流に課題

社会

公開:2024年5月3日

  • X
  • LINE
  • hatena
インタビューに答える佐藤さん
インタビューに答える佐藤さん

 「社会インフラ」としての重要性が増す中、川崎市内でも「こども食堂」が増加傾向にある。支援の輪が広がる一方、物資輸送の課題に直面している。現状について、NPO法人かわさきこども食堂ネットワークの理事長・佐藤由加里さん(58)に聞いた。

 安価または無料で食事を提供し、子どもが一人で行っても安心して食事ができる「こども食堂」。子どもの貧困や居場所づくりへの関心の高まりとともに、全国に広がっている。市内では2017年の公益財団法人市民しきんの調査で17カ所だった参加数が、23年10月時点で83カ所に増加。コロナ禍があったにもかかわらず、右肩上がりで増え続けている。拡大の背景について佐藤さんは「多くの人ができたての温かい食事を出してあげたいという親心を持っているのではないか」と分析する。

 佐藤さんは17年に、好きな料理で社会貢献しようと、こども食堂「菜の花ダイニング」を始めた。月に1回、高津市民館の分館で実施。平均120食を提供している。「次回も来るね」の言葉が原動力だ。

 団体同士の交流の場を作ろうと、18年に任意団体を立ち上げた。市内のこども食堂の運営をサポートする中間支援団体として、ホームページの運営や情報共有、年1回の状況調査を実施。一覧化した「こども食堂マップ」も制作した。「支援の輪」は広がりをみせ、現在は日本KFCや川崎ブレイブサンダース、川崎フロンターレとパートナー企業12社からも支援を受けている。今年1月にはNPO法人格を取得。「大企業と連携するにあたり信頼面でのメリットは大きい」と話す。

 「どうやって届けるかのフェーズに移行した」。食料品などの寄付が増える一方、運営にあたって大きな課題となっているのが「物流」という。「ウエインズトヨタ神奈川」から一部店舗の空きスペースを一時保管場所として提供されているが、拡大する支援物資の量には追い付いていない。「認定NPOを取得し、こども食堂を持続可能なものにしていきたい」と将来を見据える。

宮前区版のトップニュース最新6

信頼される区政へ

就任インタビュー

信頼される区政へ

齋藤区長、展望語る

5月17日

「第4期」の5年で半減

川崎市

「第4期」の5年で半減

ホームレスの支援計画

5月17日

川崎の業者が「助っ人」

多死社会

川崎の業者が「助っ人」

都会の遺体安置場所不足

5月10日

念願の会館が完成

馬絹町内会

念願の会館が完成

土地寄付で実現

5月10日

「支援の輪」次の段階へ

こども食堂

「支援の輪」次の段階へ

寄付増加、物流に課題

5月3日

「想定超」の4万7000人

川崎市健康アプリ

「想定超」の4万7000人

企業活動、口コミで拡大

5月3日

意見広告・議会報告政治の村

  • 災害に強い川崎へ!(中)

    宮前ガバナンス5月号 連載寄稿

    災害に強い川崎へ!(中)

    〜情報を一早くキャッチで身の安全を!〜川崎市議会議員 石田 やすひろ

    5月17日

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook