宮崎町内会(都倉建蔵会長)は生ごみを発酵させてたい肥化する「EMボカシ」を活用した取り組みを区内町内会で唯一行っている。今年度は市の助成金を活用し、同町内会が管理する農園で土づくりを実施。町内のごみ減量と普及を目指す。
同会は約16年前から「EMボカシ」を使ったたい肥作りを行っている。これは「EM」(有用微生物群)と米ぬか、もみ殻の燻製などを混ぜ合わせて作る資材で、有用微生物群には生ごみの分解を促進する作用があると言われている。
今年4月からは、市の「生ごみリサイクル活動助成金」を活用し、町内会所有の農園でもたい肥作りを始めた。この発酵を促進させる資材に、生ごみを混ぜると約2カ月で、肥料に姿を変える。同会はこれまで軽トラック2台分になる雑草の処理に困っていたが、低コストで手軽に処理できることから、現在はすべてたい肥にしている。家庭での土作りや「EMボカシ」に関する道具の購入費用にも助成金を活用し、SDGsの一環として取り組みを進める。都倉会長は「町内でもやっている人はまだ少ない。活動の質を高めて、より多くの人に利用してもらえたら」と話している。
普及に向け講習も
取り組みを始めたのは当時の婦人部部長に紹介されたことがきっかけ。ごみの減量に加えて、環境改善の効果も期待できることから、町内会として活動を開始した。隔月の第3月曜日には、EMボカシの作り方や有機肥料の活用方法の講習会を開き、町内向けの普及活動も行っている。
澤村繁男さん(宮崎在住)は活動開始当初から取り組みに関わってきた。16年間、自宅の裏庭で処理を行う澤村さんによると、1カ月で約3キロほどの土が出来上がるという。出来た土は栄養豊富で、植物の成長を促進するとのこと。澤村さんは「普及はまだまだ。地域でゴミを減らせるように活用していきたい」と話した。
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