県立東高根森林公園のオリジナルカルタの絵を担当した かじがや ごろぉさん(本名 西浦 正則) 宮前区在住 62歳
スケッチで地域の魅力発信
○…県立東高根森林公園が作成したオリジナルカルタのイラストを手掛けた。『楽描屋(らくがきや)』として活動するスケッチ愛好家で、同公園でも一昨年から6回にわたって展覧会を開いている。その縁あって今回、声がかかった。「公園の良さを知ってもらえるいい企画。いつもお世話になっているのでなにか手伝えれば」と快諾した。12日にはカルタお披露目イベントも開催された。「たくさんの人が気軽に絵に触れられる機会。公園の魅力が伝わっていれば嬉しい」
○…人物から風景画までなんでも描く。勤務先までの電車も貴重なスケッチの時間だ。「日記みたいなものだね」と見せてくれた数分で書き上げるというスケッチは味のある線でどれも表情豊かだ。ブログでつながった全国のスケッチ仲間と各地で展覧会を開いている。瀬戸内海の寺院や神戸の閉店する喫茶店など、費用を掛けずにおこなう気軽な展覧会。「作品を手に取って見てもらえるような来場者との距離の近い展示がしたかった」
○…大阪府出身。子どもの頃から絵が好きで漫画を真似て描いたり、塗り絵替わりにして遊んだ。大阪市立工芸高校で本格的にデッサンや油絵を学び、卒業後、美術の世界に足を踏み入れた。所属した美術団体での展示は襟を正して来場者を迎える敷居の高いものが多く、「もっと自由に、気軽に描きたい」と団体を卒業。26歳で会社員となってからこれまでに描いた絵はスケッチブック69冊分にもおよぶ。「どれも愛着がある。スケッチブックは肌身離さずいつも持ち歩いてますね」
○…宮前区に越してきて3年。坂が多いこの地域を「起伏に富んで、見え方に変化があっておもしろい」と画家ならではの視点で捉えている。今後はちょっとしたきっかけで繋がった地域との縁を育んでいく。「自分の住む街の魅力を、絵を通して伝えていければ」と、スケッチの手はまだまだ止まらない。
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5月3日
4月26日