介護福祉ボランティアグループ「すずの会」の代表を務める 鈴木 恵子さん 野川在住
地域見守る全国区の第一人者
○…1995年に設立、ボランティアによる高齢者介護など地域に根差した活動を展開している「すずの会」。「地域包括ケアシステム」の原点とも言える先駆的な取り組みで、国から一目置かれる存在だ。20年前、介護保険制度スタートの際に「利用者目線」で作成した情報誌がテレビや新聞などのメディアに取り上げられ、脚光を浴びた。現在も介護の現場に携わりながら、全国各地の講演会に招かれ、視察対応など多忙な日々を送る。
○…人物風土記への登場は2回目。前回の掲載紙を仏壇に飾っている知人がいたのだとか。「恵子さんがいると、魔よけになるからだって」と大笑い。利用者やスタッフが高齢で耳が遠い人も多いため「自然に声が大きくなっちゃって怒っているみたいでしょ」とも。冗談を交え周囲を笑顔にする太陽のような明るい人柄が魅力的。その一方で、研究を重ね、裏打ちされたデータをもとに事業を進めるなど経営者的なセンスも持ち合わせる。かつて製薬会社の営業としてトップセールスで活躍した経験も現在のボランティア活動に活かされているようだ。
○…活動のきっかけは、子育てしながらの親の介護。今でこそ「ダブルケア」として認知されているが、当時は周囲に同じような境遇の人はいなかった。「包括的なケアを自分でつくる必要があった」と振り返る。「我が事として向き合うのが大切。老後はお世話になる側。楽しい老後のために元気なうちはお手伝いしておきたい」
○…多忙な日々を癒すのは銭湯通い。「でも、お風呂で相談されることも多くて、つい長風呂になっちゃうんだけど」と笑う。2人の息子たちは独立しており、現在は夫と2人暮らし。「72歳まで働いてくれ、私を自由に活動させてくれた夫に感謝です」
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5月3日
4月26日