神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2019年9月27日 エリアトップへ

市バス運賃 値上げ難航、経営影響も 市、資金不足19億円の試算

社会

公開:2019年9月27日

  • X
  • LINE
  • hatena
一部値上げされる川崎市バス
一部値上げされる川崎市バス

 川崎市は10月から、消費増税分のみの市バス運賃値上げに踏み切る。資金不足を補うための値上げは、国の認可が下りず見送った。値上げが今後できないと、2024年度に約19億の資金不足となる見込みだ。市は「料金改定が遅れるほど赤字が膨らみ、経営が厳しくなる」と危機感を募らせる。

 市の見通しでは、値上げができないと今年度以降、年間およそ3億円の赤字が発生。24年度には約19億円に膨らむ。経営状態の悪化の度合いを示す資金不足比率が20%を超えた公営企業は、国から財政立て直し計画の策定を義務付けられる経営健全化団体となる。総務省によると、状況によっては計画の策定を機に、従来通りの運営が難しくなる団体があるという。

 今まで以上に多額の経費が必要になった背景には、燃料費高騰や運転手の高齢化で退職金の支払いが重なることや、老朽化した営業所の建て替えがある。安全性確保のための車両更新は、今年度実施予定の25台分だけでも約6億円強かかる。市の担当者は「ダイヤの見直しなど、今まで企業努力により経営を続けてきたがもう限界。一刻も早い値上げが必要」と話す。

国との協議は続行

 市が10月から値上げを実施するのはICカードや定期などの数種類で、いずれも消費増税分のみ。現金普通乗車料金については据え置きの大人210円、小児110円。市は運賃改定に向け、昨年から国と協議を開始。今年3月に市の条例改正が完了していた。しかし、昨年の市バスの決算値が好調だったことから、国は市に対して値上げの認可が難しくなったと通達。資金確保のための実質的な値上げとなる税抜き価格の改定は叶わなかった。

 国の回答に対し、福田紀彦川崎市長は9月11日の市議会で「国と事前調整を進めてきたにもかかわらず、(値上げの)申請を見送らざるを得なくなったことは遺憾」とし、引き続き国と協議を重ねていく意向を表明した。

宮前区版のトップニュース最新6

「支援の輪」次の段階へ

こども食堂

「支援の輪」次の段階へ

寄付増加、物流に課題

5月3日

「想定超」の4万7000人

川崎市健康アプリ

「想定超」の4万7000人

企業活動、口コミで拡大

5月3日

飛鳥時代の倉庫復元

橘樹官衙遺跡群

飛鳥時代の倉庫復元

「歴史公園」来月オープン

4月26日

多摩川に「モトスマリモ」

国内2例目

多摩川に「モトスマリモ」

河原の石から数年で発生

4月26日

使いやすく大幅増補

川崎市

使いやすく大幅増補

おくやみガイドブック

4月19日

「川崎の町名」改訂版発行

日本地名研究所

「川崎の町名」改訂版発行

新たな「由来」などを反映

4月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月4日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook