雅楽団体の一人として「太鼓ミーティング」のオープニングを飾る 横山 晃喜さん 犬蔵在住 27歳
若き伝統芸術の担い手
○…不思議な魅力のある音楽と舞―。雅楽は千年以上の歴史を有する古典芸術で「世界最古のオーケストラ」とも呼ばれる。担当する笙(しょう)は、器に何本ものリードのついた竹管を差し込んだ楽器。和音を奏するのが主で「天から差し込む光」を表現するという。初参加となる「太鼓ミーティング」に向けて準備は万端。「地域に貢献する初めての機会。これをきっかけに地域の人と交流を深め、雅楽を広めていきたい」と抱負を語る。
○…江戸時代から続く農家の11代目。祖父の代から始めた「自然栽培」を受け継ぐ。月に1回、講師を招いてセミナーを開催するこだわりよう。梅やブルーベリーなどの加工食品が人気だという。父の影響で小学4年生から雅楽を始めた。学生時代は練習拠点の千葉県まで通いつつ、ドラマーとしてバンド活動に明け暮れた。今も自宅にはギターやアンプが飾られている。「雅楽は伝承する使命があるが、バンドは自由に表現する楽しさがあった」
○…その道を究めようと、大学では仏教を専攻し「雅楽」をテーマに卒論を手掛けた。所属団体では、千葉県内の小中学生向けのワークショップを開催。これまで3回の海外公演に帯同するなど、国内外で普及活動に力を注ぐ。「いつかは地元の川崎市内でワークショップをしたい」と展望を語る。
○…多忙な合間を縫ってロードバイクで多摩川沿いをサイクリングしていたが、最近は車に夢中になっている。「五感で楽しめるローテクな方が好き」と、こちらも古典派だ。現在は農家と笙奏者の二足の草鞋を履く。有機肥料すら使用しない「完全自然栽培」と日本が誇る古典芸術「雅楽」。その二つを世間に広めるため、若い担い手の挑戦は続く。
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4月26日
4月19日