『サンタが贈るお母さんの教科書』を執筆した元商社マンの中学校教師 木下山多(さんた)さん 幸区小倉在住 43歳
「自分自身を好きになって」
○…鹿島田駅前にある書店のコーナーの一角に平積みされている『サンタが贈るお母さんの教科書』を著した。私立中学校教師として、多くの子ども達と接する中「自分自身を好き」と言える子が少ないことを案じていた。「子どもだけではない。母親の自己肯定感も低い。それで子育てを楽しめなくなり、ひいては少子化につながっている」。そんな折、TSUTAYAビジネスカレッジ主催の第1回講師オーディションに出場し、全国4位を獲得。出版社から母親の子育てを題材にした執筆依頼が寄せられ、お母さん達にエールを送ろうと、同書をまとめた。
○…子育ては「引き算」ではなく「足し算」、きちんと受け止めてもらえる「叱り方」―。同書は子育て本とはいうものの、あらゆる教育につながるヒントが満載されていることから「部下育成などに役立つ」と、マネジメント研修などで同書を使用する企業もあるという。「『教える』『伝える』ことに関わる全ての人に手にしていただきたい」。
○…元々は商社マン。大阪教育大学を卒業後、三井物産に入社し、化学品の取引に携わる。商社マン時代は、ほとんど家族と晩ご飯を食べたことがなく、長女の出産時も出張で日本にいなかったという。35歳の時「教育から世の中を変えたい」と中学校教師に転身。二人の娘さんと関わる時間が増えたことが「嬉しい」と顔をほころばせる。
○…人の心に深く関わる方法として、NLP(神経言語プログラミング)と呼ばれる実践心理学手法を駆使する。今年3月には米国NLP協会認定のマスタープラクティショナー資格を取得。教鞭をとるかたわら、研修講師として、企業人の自己肯定感を上げることにも務めている。最後に、自己肯定感を上げるために重要なことを聞くと「みんなが持つ価値観を手放すこと。それができれば自分自身を好きになれ、世界中から戦争や争いごともなくなります」。奥が深い。
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4月26日
4月19日