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川崎区・幸区版 公開:2013年11月1日 エリアトップへ

川崎の地域史を研究している 小泉 茂造さん 桜本在住 71歳

公開:2013年11月1日

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”田島の桃源郷”伝える

 ○…桜本2丁目町内会の会長を務めるかたわら、地域史家としての顔を持ち、各地で講演活動を行っている。あす2日には、プラザ田島で明治時代に故吉沢寅之助氏が開発した田島地区発祥の「伝十郎桃(伝桃)」をテーマに登壇し、講演を行う。「白桃」や「あかつき」など現在流通する多くの桃の原種でもある伝桃を知ったのは、30年以上前のこと。今回は江戸時代中期に栽培許可を役所へ申請した池上幸豊の時代まで遡る。「自分たちの地域にこんな事実があったのだということを伝えたい」と意気込む。

 ○…もともと郷土の歴史には関心があったというが本格的に取り組んだのは77(昭和52)年に発足した地元青年会の活動を始めようとした際。「街づくりをするには、地域をもっと知ることから」と思い立ち、川崎の歴史に関する講座を受講し、図書館で資料を読みふけった。「古文書に記された断片的な記録を読み解き、(パズルのピースのように)つなぎあわせ、史実を浮かび上がらせるのが楽しい」。95年には「川崎区誌研究会」の立ち上げにも携わった。

 ○…第二次世界大戦後、縁故疎開していた秦野から戻ってきた際に、父親が勤めていた日本鋼管の社宅があった桜本に移り住んだ。自身も高校卒業後、日本鋼管で定年まで勤務。その後、系列会社に10年間務めた。夫人、息子夫婦、義娘の母、孫2人と同じ屋根の下。かつては三世代で暮らしていたこともあるといい、「いつも大勢でにぎやかです」と、目尻を下げる。

 ○…最近はマンションが立つなど桜本も変貌を遂げつつあるが、「私が子どもの頃は、『隣の家でごはん食べてきちゃった』なんて言って、近所付き合いが当たり前だった。そんな古き良き慣習が今の桜本にはまだ残っている」と言い、新たな住民にも、地域の歴史や桜本の良さを伝えていきたいという。地域史家として、町内会長として。変わりゆくものを伝え、変わらないものを守っていく。
 

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