川崎区・幸区版 掲載号:2014年11月21日号 エリアトップへ

2014年度「かわさきマイスター」に認定された 吉澤 秀人さん 鋼管通在住 77歳

掲載号:2014年11月21日号

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「川崎に恩返ししたい」

 ○…「川崎で培った技術が川崎で認められた」と喜びを語る。金属切削加工業に携わり、約50年。旋盤を使って金属を切ったり削ったりしながら加工を施す技術で、精密機器や医療機器に使われるネジやワッシャーを製作する。直径0・5ミリという極細の凸凹状に加工するという、長年の経験による手の感覚を頼りにした技術は卓越している。

 ○…栃木県宇都宮市出身。高校卒業後、父親が営んでいた会社に就職したが、新天地で仕事をしていこうと決意し、65年に川崎へ。3万円で購入した卓上旋盤のみを携え、知り合いの工場の一角を借りて再スタートを切った。金属切削の技術は、近所の町工場に出かけては多くの技術者に教えを乞い身につけた。徐々に受注は増え、3年後に田島支所近くに自身の工場を開いた。84年、現在の地に移転し、大手企業からの注文も受けるなど信頼関係を築きながら、息子と二人三脚で仕事にまい進してきた。

 ○…芥川龍之介に影響を受け、16歳の頃に小説家を目指し、作品をしたためた。長らく遠ざかっていたものの、20数年前に病気を患い休養したのを機に再び筆をとる。書き上げた作品「夕蝉」は、当時の川崎市民文学賞で佳作に選ばれた。神奈川新聞文学賞の佳作になった作品もある。ストーリーは仕事の合間に考え、題材は主に子どもの頃に体験したことや見た風景。初作品はこれまで8回程書き直したが、60年以上経つ今も未完。「これを完成させることが目標」と、少年のような笑みを浮かべる。

 ○…近頃は会社や工場が他地域に移転してしまっていることで、町工場の数も少なくなっている現状を憂う。「かつて私がそうしたように『内緒で技術を教えてくれ』と訪ねてくる人ももういない。町工場が消えてなくなるのは、寂しいね」。だが、下を向いてばかりはいられない。「川崎に恩返しをしなければならないから、まだまだ頑張りますよ」。現在、夫人と2人暮らし。
 

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