今年度から教育文化会館の館長を務める 岩瀬 正人さん 藤崎在住 59歳
「古巣の新天地」でまい進
○…「藤崎で生まれ育った私が、区内の施設で働けるこれ以上ない幸せを噛みしめ、しっかりと仕事を全うしたい」――。年配者には「産文」、近年は「教文」の愛称で親しまれる市教育文化会館の館長として活躍する。地元出身の上、83年に入庁した初の配属先がここ(当時は産業文化会館)だっただけに「帰ってきたな」との思いを抱く。駆け出し当時を知る世代の人からは「『産文の館長さんになったんだってね』と言われて不思議な感じ」と照れ笑いを見せる。来年、同館は開館50周年を迎え、自身は60歳と、縁とめぐりあわせを感じずにはいられないという。
○…アマチュア吹奏楽演奏者に「聖地」として知られる同館の目玉行事の一つが、2月に開かれる「つくろうよコンサート」だ。全国から集まる吹奏楽経験者が前日に初めて顔を合わせた者同士がその日の音合わせだけで本番に挑む。これまで13回を数えるが「もっとたくさんの地元の人に知ってもらいたい」といい、「全国の人と交流を深められるよう発展させていきたい」と意気込む。目下、仕掛けを考えている最中だ。
○…子供の頃は野球少年で、友人と当時の川崎球場へ子ども料金の10円玉とおにぎりを握りしめて観戦に行った。大洋ホエールズ(当時)を応援し、近藤和彦選手の独特の天秤打法に魅了された。「大師公園のひょうたん池ではザリガニ釣りもよくやった」と、生まれ育った地元を懐かしむ。
○…同館ではかつて美空ひばりや森昌子といった名だたる歌手のショーが行われていたという。自身も有名楽団を呼びクラシックコンサートを成功させた体験がある。歴史と伝統ある空気も漂う同館だが、周辺にミューザ川崎シンフォニーホールなどライバルの存在もあり「どのような存在としていられるかが課題」と話す。地元出身ならではの強みを活かし、利用者としての思い入れや目線も入れながら運営にあたる。
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4月26日
4月19日