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川崎区・幸区版 公開:2018年11月9日 エリアトップへ

『おりん 姥捨て山異聞』で主役を務める 若菜 とき子さん 幸区古市場在住 84歳

公開:2018年11月9日

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女優魂ほとばしる

 ○…60年の歴史を持ち、幸区古市場に拠点を構える地域演劇集団「京浜協同劇団」の最古参メンバーとして活躍する。今月16日から、スペース京浜で上演される『おりん 姥捨て山異聞』では、主役のおりん役を演じる。作品は深沢七郎原作の『楢山節考』を脚色し、老いの問題を問う。主演を務めるのはおよそ10年振り。上演テーマが決まった際「(主役を張るのは)年を取っている私が当然だろう」。そんな思いを抱いていたことを明かす。

 ○…身長144センチと小柄ながらも、全身にパワーがみなぎる。活舌の良い話しぶりと張りのある声が印象的だ。今回の舞台では約1時間45分にわたって、ほぼ出ずっぱりとなる。60ページにわたる台本にある無数のセリフを頭に叩き込まねばならない。「毎日セリフと格闘している。80歳を過ぎると、覚えが悪くなった」。自嘲気味に語りつつも、稽古場では迫真溢れる演技を見せ、周囲をうならせ続けている。

 ○…横浜市の中心部・野毛で生まれ育った。高校卒業後、昭和電線に入社。会社仲間に誘われ、同劇団の前身に当たる職業劇団に入った。日中は仕事をし、夜6時頃から9時頃まで稽古に励む生活を定年まで続けた。長年住み続ける古市場への思いもひとしおだ。「昔はここら辺一帯に社宅があり、商店街にも活気があふれていた。商店街祭りに出演したこともあったね」としみじみ語る。

 ○…今年6月には劇団を通して知り合い、長年連れ添ったご主人が他界した。それまで日本酒の晩酌は欠かさなかったが「今はまだ飲む気にならない」と少し寂しげだ。もっとも、迫る本番に向けて気を張り続ける毎日。テレビと友達にならないよう「新聞や小説を声を出しながら読んでいる」という。女優魂を垣間見た。

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