畑作りからわらび餅製造に取り組む 大谷 茂さん 川崎区大師駅前在住 53歳
めげない諦めない人生
○…「国産わらび粉が手に入りにくくなったので、日本の食文化を守るためにも自分で作ろうと思った」。川崎大師仲見世通りでわらび餅店を始めて10年。3年前から山梨県北杜市に3000坪の畑を借り、原料のわらびを自ら生産し、畑から手作りの純自家製本わらび粉で作ったわらび餅製造への取り組みを始めた。
○…今回のプロジェクトにあたり3月にクラウドファンディングに挑戦。「自分たちのやろうとしている事を知ってもらえるし、どれだけの人に応援してもらえるかも知りたかった」。昨年秋、初めて収穫した約100kgのわらびから精製できたわらび粉は約10kg。「まずは応援してくださった方々に味わっていただきたい」と感謝を述べる。
○…傾きかけた父親の会社を立て直すため大学を中退し、長く務めるが訳があり退社。その後、解体業をしながら一旗揚げようと、露天商をしていた時、焼き栗FC店を川崎大師でやらないかと誘われた。川崎区小田出身ということで、縁を感じスタートしたものの、全く売れず、家もなく、従業員と2人で店の土間にシュラフで寝るような貧乏生活だった。2008年暮れ、ある事情で焼き栗販売ができなくなり、京都の友人にわらび餅の販売をさせて欲しいと頼み、生活を凌いだ。その後、自らわらび餅を製造販売するため弟子入りし、修行をした。他より売れる理由は、素材へのこだわりだと分かり、日本の食文化への意識が高まった。
○…今後の日本の内需を見越し、台湾、タイ、香港など海外へ販路を広げる。夢は今やろうとしている生産の1次産業から加工販売の6次産業までをモデルとして海外に輸出販売すること。貧乏時代に世話になった人への感謝を忘れず、失敗を恐れず、「毎日動いて毎日前に進む」日々だ。
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4月26日
4月19日