日商簿記1級に合格した市立商業高の3年生 浦崎 柊(しゅう)さん 幸区小向西町在住 18歳
努力積み重ねる野心家
○…合格率10パーセントの難関試験といわれる「日商簿記1級」に高校生で合格した。「1級合格は『経営者になる』という夢への通過点。応援してくれた家族や先生、友人には最高の恩返しができた」と喜びをかみしめ、感謝の言葉を口にする。市立川崎商業高では、創立以来第1号の合格者となった。「身近な人が合格することで、生徒の刺激にもなれば」と期待を込める。
○…「人生を180度変えた」という簿記に興味を持ったのは、高校入学後。普通科目に苦手意識があり、同じスタートラインで勉強できる商業科目を深く学びたいと考え、簿記部に入部した。「架空の会社の経営成績を分析する問題を解きながら、自分の学んだことがどのように社会に役立つか考えるうちに、どんどん興味が湧いていった」とのめり込んだ。3級を難無く取得し、自信を持って2級を受験したが、わずか4点足りず不合格に。悔しさから猛勉強し、合格。1級の受験も決意し、合格に向けて1日9時間近く机にかじりついた。「努力は裏切らないことを実感した」と胸を張る。
○…生まれも育ちも幸区。西御幸小、御幸中を卒業した。中学時代は対戦形式の格闘ゲームに熱中。家の手伝いで小遣いを貯め、川崎や鹿島田駅周辺のゲームセンターで腕を鳴らした。店で開かれる大会では、400人のうちベスト8に輝いた経験もある。「顔には出さないけれど、実は野心家」とニコリ笑う。
○…4月からは、市内の経営コンサルタント会社に勤務し、簿記の知識を活かす。来年には夜間大学に通い、経営学か経済学を学ぶ計画だ。「40歳までに知識を蓄えて、50歳までには起業したい。業種はまだピンとこないけれど、国に貢献できる企業を目指していければ。川崎で生まれたからには、創業は川崎で」と未来を語る。夢に向かって努力し続ける挑戦はこれからも続く。
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5月3日
4月26日