神奈川県弁護士会川崎支部の支部長を務める 種村 求(もとむ)さん 川崎パシフィック法律事務所代表弁護士 44歳
確かな一手で弱きを助く
○…県弁護士会副会長を経て、約230人が在籍する川崎支部支部長に就任した。コロナ下で経済苦にあえぐ人が借り入れで一時しのぎをしている現状に危惧を抱き、根本的な解決につなげたいと考える。その足掛かりとして市から依頼を受けた、市民を対象にした臨時の特別無料相談会の秋口実施を目指す。
○…この相談会を機に、「ハードルが高いと思われている弁護士をより市民の身近な存在にしたい。支部の弁護士で、市内の法律的な問題を解決できる体制を整え、市民に貢献できる支部にしていきたい」と意気込む。活動は市民相談にとどまらず、行政に対し法律の専門家として条例制定に向けた提案などの協力も行う。最近では犯罪被害者支援条例に取り組んでいる。
○…幼少期から高校卒業まで鹿児島で過ごした。京大法学部在学中、サークルの先輩などの身近な弁護士を見て、自由に自分のやりたいことができそうだと思い弁護士を目指した。司法試験は簡単だと高をくくっていたが、5度の不合格を経験。「この挫折がなかったら傲慢になってたかも」と当時の苦労を振り返る。市内の弁護士事務所に5年勤め、2011年に独立。手掛ける案件は多岐にわたる。自転車事故だけでも、相続など一見かかわりのない法律が絡むことがある。幅広い知識を必要とする事案が多く、「常に勉強し続けなければいけませんね」と話す。
○…子どもの頃から将棋が趣味でアマ5段の腕前。始めた頃は勢いで打って負けることが多く、物事を慎重に考えるようになった。将棋で身についた論理的思考は仕事の役に立っている。「嫌なことは寝れば忘れる前向きな性格は弁護士に向いている」と自己分析する。
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5月3日
4月26日