福島原発事故後の3月23日、金町浄水場で水道水から乳児の基準値を超える放射性ヨウ素が検出され、給水範囲の町田市のほか東京23区、多摩市などで翌24日から乳児のいる家庭に都はペットボトルを配った。
以後、放射能の問題は町田市民にとってより身近な問題となり、町田市にも多くの問合せがあった。
市によると3月中は水道水の安全性に対するものが多く、4・5月は、市内の放射線値の確認及び測定の依頼が多いという。また市長が市民の建設的な声を市政に反映させるために実施している「市長への手紙」には、5月26日までに36件の放射能に関する声が届いている。
市は水道水に関しては、都が金町、東村山、朝霞、小作の各浄水場の水道水を検査し監視していることから、安全であると認識している。
他の農産物や空中、地表などの放射性物質を測定する予定は現在ないという。
市内で農作物検査
ホウレンソウなど実施
東京都は3月下旬から都内の区市町村の農畜産物の放射能検査を実施している。福島から近い順に行ない町田市内の検査は6月1日、2日に行なわれた。
対象はホウレンソウとコマツナで、市内2か所で採取される。検査実施機関は東京都健康安全研究センター。結果は2日午後にも判明する予定で、都ホームページなどで公表される。
今後は葉物野菜に代わり、根菜類や夏野菜などが多く出荷されるため、検査項目を変更して検査する検討がなされている。
市 都の情報信頼都
専門性の難しさが課題
町田市に、独自の放射線量調査について課題を聞いた。
町田市いきいき健康部によると、まず東京都健康安全研究センターが新宿区百人町で測定しているモニタリングポストが正確で、信頼性が高いため町田市内での測定は必要がないという回答を得た。原発事故前のデータもあり、継続的に行われていることも信頼性の一つだという。
放射線量などを測定する専門的な技術が必要なため、直ちに実施するのは困難であるとしている。
放射能測定については今後、国・都などと調整することになるが、現時点(5月30日)では国、都に要望することを検討している段階だという。
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