町田市と東京急行電鉄株式会社(東急電鉄)はこの度、「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」として南町田駅周辺の新たな暮らしの拠点を創出することに合意し、協定を締結した。グランベリーモール、鶴間公園、鶴間第二スポーツ広場などの再整備、自由通路や歩行者ネットワークの整備など様々な整備事業で、両者が連携・共同して推進する。
町田市では、南町田を「副次核」に位置付け、にぎわいの拠点としての魅力向上に取り組んでいる。市と東急電鉄は2015年6月に「南町田駅周辺地区拠点整備基本方針」を策定し、「鶴間公園と商業地を中心としてにぎわいと交流を促進」「南町田駅周辺を結ぶ歩行者ネットワークの形成」「地域の住み替えサイクルの実現に向けて、バリエーションのある住環境を創出」など共同で同エリアの将来的な発展を目指すまちづくりを進めている。
同プロジェクトでは南町田駅周辺地区の都市基盤、都市公園、商業施設、都市型住宅などを一体的に再整備し、自然とにぎわいが融合した郊外住宅地の魅力を再構築するための新しい暮らしの拠点を創出する。
老朽化により
2000年に10年を目途に暫定的に整備され開業した南町田駅直結の商業施設「グランベリーモール」。開業後15年経ち、建物の老朽化が進んできた。また1970年代後半に区画整理された鶴間公園もリニューアルを考える時期に。
「国道16号、246号、東名高速や鉄道駅などアクセスがよく、またすぐ横には6haの公園がある貴重なエリア。その魅力を再構築するための整備です」と町田市都市政策課。地区内の道路の再配置と高齢者から子育て世代まで幅広い層の地域住民が安全・安心して利用できる「歩行者ネットワーク」を整備する。
また駅を境に分断されていた南北の地域を「自由通路」により交流しやすくする。駅北口の駅前広場は先行して整備されており2016年年度には完成する予定。成田・羽田の空港への高速バスなど利便性が向上する。
さらにスポーツ広場とその隣の調整池は、境川の氾らん対策に地下調整池を拡充することで地域の防災機能の強化も図る。
住まいの循環も
南町田では住民の高齢化も進んでいる。起伏の多い地形なので、駅までの坂道などは高齢者には厳しく、駅前に住み替え住宅(マンション)の建設が検討されている。「都市型住宅で世帯構成が縮小したシニア層は住みやすく、また戸建には若い世代を含む多世代の住民を呼び込むなど『住まいの循環』も進めていきます」と同課。
同プロジェクトの土地区画整理事業による都市基盤の整備は今年秋に着手。鶴間公園やにぎわいの融合ゾーン、商業施設などの整備工事を並行して進めていき2019年度のまちびらきを目指す。なお東急電鉄は新しい商業施設の再開発にあたり、2017年2月中旬を目途にグランベリーモールを一時閉店する。都市政策課は「地域住民の日常生活に支障が出るので、スーパーマーケットは仮店舗でも営業を続けてもらうよう働きかける」としている。
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