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町田版 公開:2019年12月19日 エリアトップへ

急増している手口【1】 銀行員騙りの詐欺

社会

公開:2019年12月19日

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 振り込め詐欺などの特殊詐欺の被害が止まらない。町田警察署の集計によると、管内における2018年の特殊詐欺被害件数は142件、被害総額は約2億1500万円だった。今年は啓発活動や金融機関、コンビニATMでの声掛けにより被害件数、被害額ともに着実に減らしてきたのだが、秋から管内で急増している新たな手口の詐欺の台頭により、12月10日現在で102件、被害額は2億1千万円を超えている。

 町田署管内で現在急増しているのは「銀行員騙りの詐欺」だ。

 ニセ銀行員から「有名企業・A社の株の購入権がある」などの電話が来るところからがスタート。「購入しない」と答えると「その権利を他の人に譲ってもいいか」と聞かれ、承諾するとそこで通話が終わる。

 数日後、ニセ銀行員から改めて電話がかかり、「金融庁の査察が入るので、権利を譲ったことは言わないように」と指示される。次にA社の社員を騙る者から電話があり、話すうちに”権利を譲った=名義を貸したこと”を聞き出され、「法律違反だ」との指摘を受け、不安を煽られる。

 この時、被害者は「自分が犯罪者になってしまうかも」という心理状態にさせられ、警察に訴えることができなくなるという。

 この後、詐欺犯人から立て続けに電話があり、「問題解決のためには現金を預けてもらう必要がある。預けた金はもどってくるので損はしない」などと言われ、現金数百万円を騙し取られる。

 自分が犯罪者になるかもしれないという不安と、「損はしない=悪い話ではない」という、被害者の心理を巧みに突いた劇場型の詐欺で、長い期間をかけて迫真の演技で迫ってくるため、詐欺に遭っていると気づかないこともあるという。

高額な被害額

 そんな中、町田署は12月4日に同様の詐欺容疑により現金受け取り役の少年(17)を逮捕した。

 社員になりすました少年が11月14日〜18日に、市内の70代女性宅を訪れ、3回にわたり計3200万円を騙し取ったという。少年は仲間と共謀し、数日前に銀行員を装って女性宅に「日本航空の預託券購入に名義を貸したことは犯罪だ」とウソの電話をかけていた。翌19日にもウソの電話を受けたその女性が市内の銀行でお金を降ろそうとしたため、不審に思った銀行員が町田署に通報して発覚した。

電話に出ない対策

 犯人からの電話(アポ電)には、自動通話録音機や迷惑防止機能付き電話機の設置、留守番電話などを利用して、電話に出ないという対策が有効だ。町田署は町田防犯協会、町田警備業連絡協議会と共同で、電話に取り付けるだけで留守電の機能を持つ「録音チュー」=写真=と、玄関などに貼るプレートを配布し、犯罪抑止や被害撲滅の啓発を強化している。
 

プレートを掲げる布施賢而町田警察署長
プレートを掲げる布施賢而町田警察署長

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