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公開日:2023.03.09

小山田小
70周年 愛唱歌を初披露
統廃合後も「忘れないで」

  • 体育館で愛唱歌を披露した教員とこんにゃく座劇団員ら

 市立小山田小学校(小澤新也校長)の教員らが3月2日、新たに制作された同校の愛唱歌『いつかおとなになるきみへ』を児童らに初披露した。昨年迎えた創立70周年を記念したもので、「2030年度の統廃合後も心に残るものを」という小澤校長の発案。劇作家の鄭義信さんが作詞し、オペラシアターこんにゃく座の代表・萩京子さんが作曲した。

 初披露にあたり、教員らはこんにゃく座の劇団員から指導を受け準備。本番は7人の劇団員が協力し、18人の教員と歌声を重ね体育館に響かせた。236人の全校生徒が耳を傾け、一緒に鑑賞した萩さんは「この学校のことを何年たっても忘れないでという思いを込めた。子どもたちが聞き入ってくれたのを感じた」と手応えを語った。

 作詞作曲を担当した2人は、町田市出身や在住ではないが小澤校長と縁があり、その作風に惚れ込んだ校長が校内の同意を得て依頼。2人は同校を訪れ、校内や周辺環境を見学。年間行事や学校の歴史などを学んだ。

 鄭さんは、子どもたちが経験したことを歌詞に取り入れた。「学校のそばに わき出る泉が 小川になって 川になって」「白い息はきながら おもちをついた あの冬の日」などには、子どもたちが課外授業や社会科見学で体験した内容が盛り込まれている。同小の近くには、鶴見川の源流がある縁で、4年生の社会科見学で河口へ向かう。5年生は稲作を学ぶため、近くの田んぼを借り育てた米で餅つきを行う。

 歌を聞いた辻寛さん(6年)は「普段聞いている先生の声よりきれいな歌声だった。冬にお餅をつくという歌詞が聞こえて、小山田小の歴史がこもってていい歌詞だなと思った」と話した。また、鈴木彪悟さん(6年)は「歌詞を聞いて、思いが詰まっているのを感じた。最後の学年だから卒業までに1回は歌ってみたい」と話した。

 小澤校長は披露を終え「地域や子どもたちへの優しさ溢れる歌。自分たちの歌と感じたようだ。統廃合はあるが、変わるものは受け入れ、慈しんでいければ」と話した。

 同小は2030年度で小山田南小学校との統廃合が決定している。

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