大震災から1年 まだ続く復興支援
大きな揺れ、街中のどよめき−。2011年3月11日午後2時46分に発生した未曾有の東日本大震災から今、1年が経とうとしている。あの時から現在までこの町田ではどのようなことがあったのだろうか。改めて震災の記憶と町田市での出来事を辿りながら、今の被災地と被災者の現状、そしてこれからの動きを追っていきたい。
ラッシュ時の電車はすべてストップし、多数の帰宅困難者を出した震災当日。町田市民ホールほか市内各所で初の帰宅難民受け入れを行った。
翌日の3月12日以降、市内の小学生をはじめ様ざまな団体が街頭で募金活動を開始。またすぐに現地入りするボランティア支援や、必要な物資を被災地へ送ろうとするなど、市民の自主的な行動が目立った。
【陸前高田市を支援】
甚大な被害と犠牲者を出した岩手県陸前高田市の戸羽太市長が青年期を町田市で過ごしたことから、同級生らが3月20日、「鶴の羽の会」を結成。その後、市も同市への継続的支援を表明、RC・LCソロプチほか各民間団体が続々と物資・人的支援を行った。
【放射能問題に揺れる】
福島第一原発事故による放射能問題。町田にいる私たちの生活にも影響を及ぼした。市内各地では放射能についての勉強会が開催され、小さな子どもを持つ親らが詰め掛けた。また、水道水への放射性物質混入が発覚した問題や、食品など内部被ばくの可能性とその影響について、勉強会、意見交換などが行われた。
【計画停電問題】
原発事故から波及した電力供給問題。日本全体が節電の夏に努める中、市内でも企業、団体のほか市民レベルでも節電の取り組みも。大学生による節電うちわの製作・配布、団地のベランダ緑地化など趣向を凝らした方法で実施した。
【支援のあり方の変化】
震災から半年が経って以降は、“震災を風化させない”意味で、続けることに重点を置いた支援活動が目立った。市内の高校生らは、継続的なボランティア活動を繰り返し、また小学校では被災地でのボランティア活動等を廊下に紹介したほか、市民発動による大震災から学ぶ勉強会などが繰り返し行われた。
【新たな年を迎えて】
2012年。新たな年の幕開けには陸前高田市長の戸羽氏が弊紙で「町田市民の皆様へ」と題したメッセージで現在の被災地の様子と感謝の意を述べた。そして震災から1年が経とうとする今、市内の支援活動は企業、商店会、学校、様ざまな単位で互いに繋がり合う輪が始まっている。
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