昨年1年は”挑戦”の年だった。グアム〜インドネシア〜タイ〜15歳で初めての世界遠征。「大きく成長できました」と確かな手ごたえを感じた。得意のバックハンドストロークだけでなくフォアハンド、ネットプレーでのフィニッシュ。より攻撃的なスタイルになり、相手の甘い打球は絶対に見逃さない。日本国内では全国選抜中牟田杯(11月)で4度目の日本一に輝き、メディアでも取り上げられる存在に。「嬉しかったです。今までもがんばっていたとは思うけど『がんばるってこういうことなんだな』ってはじめて実感できた」。お母さんに結果を報告した電話では嬉しさで自然と涙がこぼれた。
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「自分のテニスが思うように出せない」。海外遠征では苦しい思いもした。毎週の試合で日本と海外を行き来する過密スケジュール。精神的にも体力的にも今までにない一年だった。世界ランクに関わるインドネシアITF(6月)ではまさかの一回戦負け。「家族やコーチ、学校のみんな。これだけ応援してもらったのに」。しかし、海外強豪選手との戦いは”大切なこと”を教えてくれた。帰国後の全国中学生テニス選手権、中牟田杯(前述)で立て続けに優勝。日本で再び自分のテニスを爆発させる。「結果よりも大事なもの、”経験”を得ることができました」と足跡を振り返る。
生活の中心がテニスに
テニスとの出会いは4歳。家族で楽しむ遊びからはじまり「気がついたらずっとやっていました」。自他ともに認める大の負けず嫌いで「体育のマラソンでサッカー部の女の子に抜かされた」と最近の一番の悔しさを話す。「テニス以外で楽しいことは?」の問いには「食べること!」と中学生の笑顔で即答。身体造りのためにオフの日にしか食べられないフラペチーノと、お母さんのクリームシチューが大好物だ。テニスで上を目指すためには友だちとの時間も十分にとれないことも多いが「遊びたいけどそれでも今の私はテニス。オフの時もすぐに練習したくなっちゃうんです」
打球に込める想いとは
自分の”感情”をコートで表す―海外の強敵たちが特にできていると感じた点だ。「支えてくれる周りの人たち、環境、私は本当に恵まれています」。”感謝の想い”をプレーに込めることが、大舞台で自分の力を出すヒントだと気づいた。常に自分の中にブレない気持ちを置く。「本当に強い選手はみんなできていることです」。試合前は自分の気持ちを確かめるため、朝の散歩を1人でしてから、ストレッチに入る。
夢は「グランドスラムで優勝」。そのために今年はまず再び世界の舞台「ジュニアフェド杯」に日本代表メンバーとして出場することを目指している(3月発表)。ITF世界ランキング100位以内で勝ちきるようなプレーをすることが目標だ。「ウィンブルドンか全仏。絶対行きます!」と夢への覚悟を声にした。
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