2020年――オリンピックイヤーとなるこの年にJ1への昇格を目指しているFC町田ゼルビア。そのための布石となる2017シーズンが終了した。J2リーグ、そして相馬監督体制での2年目の成績は11勝17分14敗で22チーム中の16位。4年ぶりにJ2に復帰し、クラブ史上最高の7位という成績を残した昨年から比べれば物足りないといえるかもしれない(昨年は18勝11分13敗)。
しかし、2年目となるJ2リーグで他チームにマークされたこと、そして何よりも昨シーズンは2人で合わせて30得点の鈴木孝司選手と中村裕也選手をけがで欠いていながらのこの順位は十分によくやったと言えるのではないだろうか(実際、今季の総得点53は昨年と同じ)。
勝っても負けても相馬監督をはじめ、選手たちが試合後のインタビューで必ず口にする言葉がある。「多くのサポーターが会場に足を運び、声援を送り続けてくれたことに感謝します」。応援してくれる人がいるから頑張れる。粘り強く、最後まであきらめない選手たちの姿勢は声援を送り続けるサポーターの力があってこそ。ゴール裏やスタンド、テレビの前で応援する人々の声や思いはピッチの上に確かに届いているのだ。
負けないゼルビア
順位こそ昨年から9つ落としたが、負け数は1つしか増えていない。むしろ注目したいのが引き分けの数だ。昨年よりも6つも増えている。「なかなか勝てない」という声が多く聞かれたシーズン中だが、終わって見れば負けてもいない。最低でも勝点1を上げるという強い気持ちがもっともよく表れたシーズンともいえる。負けなければ少なくとも一歩前進することができる。「今季は大敗しないチームになったが、勝ち切ることができなかった。もっと多くの人たちに試合を見に来てもらえるようにもう一度仕切り直したい」と相馬監督は語った。
地域とのかかわり
共に戦おう――ゼルビアが掲げる一つのスローガン。応援してくれる人々を大切に思うゼルビアが力を入れていることがある。それが地域の人たちとのふれあいだ。市内で行われるイベントへの参加や、サッカー教室の開催、ゼルビーが小学校を訪ねる「ゼルビア朝礼」など、ホームタウン活動を積極的に行っている。
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町田市民の力で生まれ、市民クラブとして誕生したゼルビア。来季、次のステージに向けてチームは始動する。その先にある大きな目標のために、応援してくれる多くの人たちの思いを背負い、チーム一丸となってサポーターと共に夢への階段を駆け上がる。
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