市内在住・在学の小学生を対象に「認知症キッズサポーター養成講座」が小学校の夏休み期間を利用し、イオンモール大和で開催された。
認知症サポーターは、認知症を理解し、自分のできる範囲で認知症者や家族を応援する人のことで、厚生労働省が「認知症サポーター100万人キャラバン」としてサポーターの育成を推進している。大和市では2009年度から、養成講座を継続して開催しており、7月末時点で累計1万7686人がサポーターとなっている。
認知症キッズサポーター養成講座は、小学生の頃から認知症者への理解と正しい対応を学んでほしいという目的で19年から毎年実施されており、これまでに54人の小学生が受講している。
8月6日に開催された講座には、7人の小学生(2年生1人、5年生5人、6年生1人)が参加。市の職員らが講師を務めた。
通常の講座は、認知症の細かい症状や対応方法などを講義形式で学ぶのに対し、キッズサポーター講座では、寸劇や紙芝居、クイズを交えて、認知症者との接し方を学ぶなど、認知症に関する具体的な知識よりも、思いやることの大事さなどを伝えている。講師から「認知症になると忘れやすくなり、できないことが多くなるが、指摘されたり、叱られたりすると悲しい気持ちになるのは皆と一緒」「認知症者は何もわからないわけではないので、もし身近な人が認知症になっても、学校の話など色々な話をして」などの投げかけを子どもたちは真剣に聞いていた。終了後は認知症サポーターの目印である「認知症サポーターカード」が手渡された。
講座に参加した小学6年生の金岡稜真さん(南林間在住)は「もし自分の祖母が認知症になってしまった時のことを考え、傷つけない様に接してあげたいと思って参加した。近所にも高齢者がいるので、いざというときに声をかけることの大事さが学べたので生かせると思う」と話していた。
大和市は16年9月に「認知症1万人時代に備えるまち やまと」を宣言、25年には市内の認知症者が1万800人に達するとして、積極的に認知症に対する施策を推進している。市人生100年推進課によると、市内の認知症者数は今年4月に約1万人に達したと推計されており、宣言当初よりも速いスピードで増加傾向にある。
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