北京飯店で8月25日に開催された大和田園ロータリークラブ(栗城博会長)の例会で、重度障害を負いながら司法試験に合格し、弁護士として活躍する菅原崇さんが講演を行った。
栗城会長による紹介の後、菅原さんは不自由な手でパソコンを操作し、スクリーンに資料を映しながら、語りだした。
菅原さんは大学の食品生産科学科卒業後、明治乳業(株)(現・(株)明治)に入社し、「明治おいしい牛乳」をはじめ数々のヒット商品を生み出すなど活躍。しかし、車にはねられて頸髄を損傷し、肩から下はほぼ自分の意志で動かせなくなった。その後、「やるからには社長をめざす」意気込みで働いていた大好きな会社を、「業務遂行ができない」という理由で辞めざるを得なくなったという。
一時は死も意識したという菅原さんは、「障害を負って絶望した経験があり、人の痛みが分かる」と弁護士をめざし、司法試験への挑戦を開始。法科大学院に進む一方、本来記述式の司法試験で音声認識ソフトを使っての記述解答を認めるよう折衝を重ねるなどした。そして1回目の受験で合格し、音声受験で日本初の合格者となった。現在は弁護士事務所に所属。弁護士業務の傍ら、執筆や講演活動も行っている。
菅原さんは最後に「できない理由を挙げればきりがなかったが、どうすればできるようになるかを常に考えるようにしていました」と、自らの経験を基に発想の転換の大切さを語った。
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