少子高齢化が進む中、家族の介護をテーマにした公開セミナーが8月24日、中央林間病院で開催された。
セミナーは、アロマテラピストで16年間在宅介護を続け、自宅で実母を看取った経験を持つ松本裕子さんを講師に、松本さんの経験談や参加者同士のグループワークで情報を共有した。松本さんは介護保険導入前の1999年、63歳で脳梗塞に倒れた母を引き取り、在宅介護を始めた。「介護の知識のないまま、一夜で生活が一変し、終りの見えない介護に不安や焦り、葛藤で、自身も母も我慢を強いられる日々だった」と当時を振り返る。医師やヘルパーの協力のもと、在宅で看取ったが、「介護には正解がない。覚悟と決断、協力と我慢など家族が試される生きた教育」と締め括った。
「他人事でない」定員超える参加
セミナーには、定員の40人を上回る申込みがあり、その関心の高さを伺わせた。参加者は、自身や親が要介護となる不安から参加した人や実際に家族を介護した人、ケアマネージャーや介護施設職員などが顔を揃えた。
セミナーを主催した「ごきげんカンパニー」は、自身も仕事をしながら父親の介護をする田中かおりさん(=関連に人物風土記)ら5人が、家族の介護についてオープンに話せる機会の創出が仕事にも介護にも活かせるのでは、と立ち上げた。田中さんは「家族の介護を配偶者や子どもだけで立ち向かわせない様、話しやすい環境を作り『明るい介護生活』ができれば」と会の意義を語った。来年3月には、山出貴宏氏を招き、第2回目のセミナーを予定している。
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