厚木市ファミリーグラウンド・ゴルフ協会の会長を務める 熊谷 直之さん 厚木市戸室在住 80歳
多世代スポーツ「文化」育む
○…若年層への普及を通じて競技人口の裾野拡大に努めようと、今年4月に協会を発足させた。グラウンド・ゴルフは高い技術やパワーを要求しないことから高齢者を中心に愛好者を増やす一方、小学生は少ない状況にあるという。核家族化が進むなか、団らんの一助になればと名称に『ファミリー』を冠し、小学生とその保護者に普及を進めていく。「やればやるほど、誰でも上達できる」と魅力を説く。
○…グラウンド・ゴルフとの出会いは18年前で、過去に1ラウンドでホールインワン3回達成の表彰制度で「ダイヤモンド賞」を3回受賞したこともある。5月には主催大会を開き、協会の発足をアピールした。出場した小学生と保護者が世代間の垣根を超えた競い合いに想いを馳せ、「子どもや大人も楽しんでもらえたと思う」と大会を振り返る。
○…宮沢賢治の生き様に共感して早くから教師を志望し、横浜翠嵐高から東京教育大(現・筑波大)へ進学した。数学科教員として県内の公立高校で教壇に立ち、多くの生徒に向き合った。「良い生徒に恵まれた」とする教師生活は、出張で不在にすることも多かったと振り返り、「生徒が抱える疑問に答えてやれなくて悪いことをした」と自分を責める。教職キャリアは厚木西高校の教頭で定年を迎えた。
○…長期的な目標に掲げている「会員増強」を踏まえて、もっと気軽にグラウンド・ゴルフに触れられる機会を設けようと、市内外で教室を開く構想もある。教室では、経験の有無に関わらず技術や楽しさはもちろん、競技マナーも丁寧に伝えたいと考えている。「多世代で楽しめる新しいスポーツの文化を地域に育んでいきたい」。協会発足の趣旨実現に向け、着実な一歩を踏み出した。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>