第33代本厚木駅の駅長を務める 熊澤 巌さん 50歳
コミュニケーション大切に
○…本厚木駅、愛甲石田駅、伊勢原駅の駅長を務める。1日平均15万4千人の乗降者数を誇る本厚木駅。全国でも乗換え駅でない単独駅の私鉄の中では、5本の指に入るほどの多さだとか。駅長として、乗降者の安全はもちろん、愛甲石田駅と伊勢原駅の巡回や、管轄内にいる70人の社員の健康管理や若手社員の育成に精を出す。「たくさん話かけて、コミュニケーションを大切にしています。一人ひとりの良いところを見つけて、褒めることもね」と穏やかな表情で笑う。
○…座間市出身。小学生のころから電車が好きで、運転手に憧れた。「東京駅まで、集まってくる電車の写真を撮りに行きました」と懐かしむ。鉄道への道を決定づけたのは中2の夏。その年の甲子園で優勝した岩倉高校(東京都)が、中継で“鉄道会社養成所”と知り、「行きたい」と思った。
○…岩倉高校へ無事に入学、卒業し、小田急電鉄株式会社へ就職。新宿駅、下北沢駅など5つの駅と本社勤務を経て、昨年4月から本厚木駅の駅長へ就任した。「やっぱり最初の新宿駅は印象に残っていますね。通勤、観光と利用目的がはっきりしていたので、仕事はしやすかった」と話す。本社勤務時には、ICカードの導入にも携わった。「仕事の軽減やサービスの向上につながった」と誇らしい顔。
○…コロナの影響で、4、5月の乗降者数は通常の3割ほどだった。それでも電車は止められない。「社員皆が、怖さはあったものの使命感を持って頑張ってくれた」と評価する。緊急事態宣言が解除され、徐々に利用者も戻ってきた。「誰からも見られているということを意識して業務に当たりたい」。優しい眼差しながらも、強い決意を感じた。
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