どうする"節電の夏" 電力消費15%減 逗子市が呼びかけ
東日本大震災に伴う電力不足で政府は今夏(7月から9月)の平日9時から20時まで、家庭の電力使用量の15%減を目指す方針を打ち出した。これに伴い全国の自治体で節電に向けた取り組みが進められる中、逗子市でも市庁舎などで節電対策を実施するほか、市民にも協力を呼びかける。同市では広報を通じて節電ポイントの周知に加え、具体策として3つの取り組みを推進する方針。
小型電力計貸し出しも
同市では市民向けの節電対策として【1】「環境家計簿チャレンジ!」、【2】ワットアワーメーターの貸し出し、【3】節電アイデアの募集、の3つの取り組みを掲げた。
【1】では同市が考案した「環境家計簿」に取り組む家庭を募集。市に登録後、参加家庭が電気・ガス・水道の使用量を昨年より削減できるように行動し、所定の家計簿に7月から10月分の使用量などを記入し、市に提出する。提出した家庭には市からエコグッズが進呈される。募集期間は7月1日(金)から29日(金)まで。
【2】では市民に日頃使用している家電製品などの消費電力を知ってもらい、節電意識を高めてもらうことを目的に、家電製品とコンセントの間に繋ぐと瞬時に消費電力を測定できる「小型電力計ワットアワーメーター」の貸し出しを実施。7月から2週間以内であれば無料で借りることができる。
また【3】では市民の節電に向けたアイデアを募集。今夏や冬に向けて家庭で取り組んでいることを指定の様式で提出、応募の中から優秀なものやユニークなものを市民に紹介するという。締切りは11月18日。問合せは市環境管理課【電話】046(873)1111まで。
市庁舎でも節電実施
一方、市庁舎でも電力供給量の低下に対応するため、節電を実施。昨年の1日あたりの最大電力使用量485kw/hから15%減の413kw/hを目標値に電力需要が増大する午後1時から3時までのピーク時の電力使用量を削減する。
対策としては蛍光灯の間引き、LED蛍光灯の導入などによる照明の節電、3基あるエレベーターの1基停止、職員のサマースタイル実施などを挙げている。
「エアコンの抑制を」
市が提案している取り組みも節電には有効だが、いまだかつてない”節電の夏”を乗り切るためには、各家庭、個々人の日頃からの意識が不可欠になる。
「この機会に生活習慣そのものを見直してみては」と提案するのは県の地球温暖化防止活動推進委員で省エネアドバイザーを務める安藤紘史さん。安藤さんによると夏場のピーク時はエアコンが消費電力の半分以上で1度設定温度を上げるだけで、1割程度の節電になるという。「暑いとすぐにエアコンに手が伸びがちですが、扇風機や窓を開けるなどの選択肢もあります。電力を使わないで済む方法がないか少し考えてみて下さい」と呼びかける。また外から室内への熱は窓からが7、8割を占めるという。簾(すだれ)のほか、ゴーヤやヘチマを植えネットなどに絡ませて遮光する「緑のカーテン」なども有効という。本格的な夏も間近。まずは出来ることから始めてみては。
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