集団への適応ができなかったり、学習に遅れがあるなど発達に何らかかの”つまずき”を抱える児童を支援する取り組みが今年度から葉山町で行われている。障害児を持つ親やボランティアらで組織する「結(ゆい)」(柿本啓子代表)が企画。「週末や余暇期間に孤立しがちな児童や悩みを抱える親に居場所を」と定期的な集いの場づくりなどに力をあげている。
悩み抱える親の受け皿にも
10日、葉山町の子育て支援センター「ぽけっと」(一色1493の1)では、児童らが元気に遊びまわる声が響いていた。
「結」が毎月第2土曜日に行っている「きらきら☆ホリディ」。同所では毎月発達に障害を抱える児童やその親が集まり、交流を図る。今年4月にスタートし、これまでのべ60以上の家族が同所を利用している。
結は町社会福祉協議会の呼びかけで発足。3年前から親や支援に関わるボランティアらが検討会を組織し、立ち上げに向けて準備を進めてきた。
近年、核家族化や近所付き合いの希薄化を背景に子育て世代の孤立化が社会問題にもなる中、障害児を抱える世帯では悩みや課題を抱え込んでしまう傾向が一層顕著という。「特に就学後の世帯を支援する制度や公的サービスがこれまで葉山にはなかった」と同社協の伊藤加奈子さん。葉山町には町営の児童デイサービスがあるが、就学後は親同士の関係が切れ、育児への不安を口にする世帯も多かったという。
集いの会では、結のメンバーが見守る中、子どもたちが自由に遊べ、その間親同士も悩みや相談を互いに交わすことができる。「言いたくても言えない、そんな悩みを持つ親の方の受け皿にもなれば」と代表の柿本さん。同所を利用する保護者のひとりは「(障害児を持つ親は)普通の子育てのプラスアルファがある。不安や心配がある中、仲間ができて相談できるのは非常に心強い」と話した。
結では集いの会のほか、毎月1度町内の児童館へのお出かけや長期休暇に合わせたプログラムなども実施。これまで造形教室やプール遊び、音楽遊びなどを行っており、今後も随時企画していくという。「誰にでも開かれている会なので、気軽に足を運んでほしい」と柿本さん。集いの会は毎月第2土曜日の午後2時から4時。利用無料で事前申込み不要。結ではともに活動するボランティアや支援者も募集している。
問合せは柿本さん【電話】046・877・4447まで。
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