逗子・葉山版 掲載号:2014年10月10日号
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加地邸保存の会 "幻の別荘"を限定公開 建築家、遠藤新の足跡辿る

文化

特徴的なつくりが目を引く同邸居間(撮影:小野吉彦)
特徴的なつくりが目を引く同邸居間(撮影:小野吉彦)

 大正から昭和初期にかけて活躍した建築家、遠藤新(えんどうあらた・1889-1951)が設計した加地邸(葉山町一色)の公開が4日、始まった。古くから別荘地、保養地として多くの邸宅が建てられた葉山でも建築的価値が高いとされる建物で11月までの期間限定で一般公開される。

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 遠藤新は世界的巨匠として名をはせたアメリカ人建築家、フランク・ロイド・ライト(1867-1959)の高弟として知られる。旧甲子園ホテル(兵庫県西宮市)や自由学園校舎群(東京都東久留米市)など多くの建造物を残した。作品の中には重要文化財や国登録有形文化財など歴史的価値の高いものも多い。

 加地邸は三井物産に勤めた加地利夫の別邸として1928(昭和3)年に竣工。個人邸のため、これまでは一部専門家しか立ち入ることはできなかったが、遺族の協力のもと学者や建築家らが組織する「加地邸保存の会」が地域に向けた展覧会「加地邸をひらく〜継承をめざして」を催した。

 建屋の延床面積は364・38平方メートル。地下1階、地上2階建てで寝室や書斎、浴室、食堂といった生活空間のほか、サンルーム、撞球室、展望室などを備える。保存の会メンバーで長年遠藤建築を研究している建築史家の井上祐一さんによると同邸は文化的価値だけでなく、遠藤建築の変遷を辿る上でも重要な作品といい「大正期、遠藤の作風にはライトの影響が色濃くみられるが、昭和初期にかけて徐々に独自の作風に変容していく。加地邸はその過程を示す分水嶺ともいえる作品」と話す。照明器具や家具など調度品も遠藤の手によるもので、建築家としての信念が随所にみてとることができる。「開発が進み、多くの重要な建築や景観が喪失する中で当時の時間や空間を今に伝える貴重な建物。この機会に多くの方に足を運んでいただければ」と同会。

 アクセスは国道134号線バス停「旧役場前」から徒歩3分。開邸は11月までの土日祝日、午前10時から午後4時(11月16日は正午まで)。入場料千円(学生500円)。問合せは同会事務局【電話】03・3721・1044
 

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