障がいを抱える未就学児や児童らのデイサービス事業を手掛ける「葉山児童デイ結(ゆい)」(柿本啓子代表)が1日、堀内にオープンした。葉山町には就学後の児童や生徒を支援する公的サービスはなく、民間でも初の取り組みとなる。「地域の子どもたちは、地域で育てよう」とボランティア団体代表を務めていた柿本さんが一念発起し、子どもたちの新たな”居場所”を作り上げた。
国道134号線にあるファミリーレストラン横の路地を入ってほどなく。木造平屋建ての事業所には子どもたちが元気に遊びまわる姿があった。
柿本さんは2012年4月から約3年間、発達障がいを抱える子やその保護者を支援するボランティア団体を組織。毎月1回、子どもたちが遊べ、親同士が悩みや相談を交わすことができる「集いの会」を運営してきた。葉山には町営の未就学児向け児童デイサービスはあるものの、利用できるのは週に数回、特に学童保育に相当する就学児向けの支援がない実情がある。保護者は近隣市の事業所を利用するしかなく、状況を知った柿本さんが「地元にないのなら、新たに作ろう」と決意。3月には立ち上げに必要な法人格を取得、一般社団法人として組織化し、夏休み前の開設を目指して準備を進めてきた。
同所には常勤、非常勤計13人のスタッフが在籍し、散歩や課外活動を始め、子どもたちの自立を目指した療育分野の取り組みにも力を注ぐ。事業所として特に重視しているのは地域との繋がりといい、柿本さんは「子どもたちが葉山のまちで育っていく上で、周囲との繋がりは不可欠。地元に事業所があることで障がいへの理解が地域で広がっていけば」と話した。
事業は児童発達支援(2歳〜就学前)と放課後等デイサービス(小学1年〜高校3年)の2つ。利用に際しては国の補助で1割負担となるため、児童発達支援を利用した場合(午前10時〜午後1時)で千円前後。町の発行する受給者証があれば契約を経て利用できる。
問合せは結【電話】046・887・0610(日曜定休)
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