逗子高校1年の早川詩乃さん(15)が7月26日から行われる「第39回全国高校囲碁選手権大会」と29日から行われる「第39回全国高等学校総合文化祭」の囲碁部門にそれぞれ女子個人の部で出場する。4歳から囲碁を始め、高校に進学してからは初の全国大会。11月にはプロ入段試験も控えており、「大会で結果を残して、自分の囲碁に自信をつけたい」と意気込んでいる。
早川さんは今年6月に行われた県予選に出場。総合文化祭では女子個人戦で優勝、選手権大会では2位に入り、ともに全国への切符をつかんだ。
アマチュアの認定段位こそ所持していないものの、その実力は折り紙つき。日本棋院が運営するネット囲碁専用サイト「幽玄の間」で、8段まで進むとプロ棋士と同レベルの棋力があるとされる中、現在7段。プロ棋士に師事し、週に3度都内の教室に通うなど腕を磨いている。指導する光永淳造6段は「囲碁に対する姿勢が真摯で、この1年ほどで飛躍的に力をつけた。現時点ですぐ(プロに)通用するわけではないが、成長の伸びしろも多く、今後が楽しみ」と評する。
著しい成長の背景には、中学校3年生のときに味わった苦い経験がある。出場した全国少年少女囲碁大会で「今の棋力でも決勝まで進める」と勇んだものの結果は予選リーグで敗退。悔しさのあまり胃腸炎になるほど思い悩んだが、その経験が自らの碁を見直すきっかけになった。「勝つことだけに執着していて、棋力を伸ばすにはどうしたらいいか、欠点を直すにはどうしたいいかを真剣に考えていなかった」と振り返る。その後、一から向き合う姿勢を改め、時間さえあれば詰碁を解いたり、過去の名棋士の棋譜を並べたりしながら地道に実力をつけていった。
およそ1年ぶりとなる全国大会に気負いはない。「ここがゴールじゃない。いずれプロになって、活躍することが目標」。11月に受験を予定しているプロ入段試験は、女流では年に1人ほどしか受からない”超難関”だが、幼少から掲げてきた夢。大志を胸に、全国の舞台へと臨む。
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