逗子市PTA連絡協議会(鈴木壇会長)はこのほど、スマートフォンを含む携帯電話を持つ子どもと親の共通ルールをまとめた冊子「ずし スマホ・ケータイベーシック」を作成した。4月から学校を通じ、市内8小中学校の全家庭に配布する。全市的な取り組みは初で「子どもを守るため、親がまず意識を高めてほしい」と理解を呼びかけている。
小中学生と保護者対象に
昨年11月、同会が保護者を対象に実施したアンケートの結果によると、携帯・スマホを所持する子どもは小学生で半数、中学生は75%を占める。中学生の3割が1日の使用時間を2時間以上と答える一方、家庭内のルールが守られているのは全体の半分以下だった。
基本ルールとしてあげるのは▽家庭でルールを決め、子どもと相談できる環境を作る▽午後9時以降は使用を控え、保護者が預かる▽フィルタリング機能を活用し、IDやパスワードは保護者が管理する―など5項目。携帯を貸し与える保護者の責務を重点的に盛り込んだ。さらに家庭用のページでは5項目に加え、独自ルールが記入できるスペースも設けている。作成を取りまとめた鈴木会長(45)は「スマホは便利な反面、危険性もある。基本ルールについて家族で話し合って、子どもと相談しながら家庭ごとのルールを作ってほしい」と話す。
家庭の協力不可欠
こうした取り組みの背景には、ネット依存やソーシャル・ネット・ワーキングサービス(SNS)を介したいじめなどの社会問題がある。学業面でも、国の学習状況調査で携帯の長時間使用で成績が低くなる傾向が現れており、アンケート調査では共通ルールについて全体の95%以上が「必要・どちらかと言えば必要」と回答。ただ、スマホや携帯の普及に対して、学校単位では対応がまちまちで、これまで統一のガイドラインはなかった。「学校の指導だけでは限界がある。スマホや携帯の問題に向き合うには保護者の協力が不可欠」と鈴木会長。今後は市教委と連携を図りながら、共通ルールの周知に努めたいとしている。
同様の取り組みは県内では横須賀市や綾瀬市、寒川町などで行われている。
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