葉山町体育協会(歌代光雄会長)が、総合型地域スポーツクラブの設立に向けて動き出した。体制強化のために法人化も視野に入れており、誰もが気軽にスポーツを楽しめる環境作りを目指す。
今年度から2年間を「プレオープン期」と定め、準備を進めていく方針。今月3日には、初めての催しとして町テニス協会の協力のもと、ビーチテニスを一色海岸で開催した。
総合型地域スポーツクラブとは、年齢や種目、レベルに関わらず「多世代」「多種目」「多志向」を柱に、地域住民により自主的・主体的に運営されるクラブのこと。国のスポーツ振興策として、1995年度からスタートし、全国の自治体で設立が進んでいる。
隣の逗子市では、2006年に「うみかぜクラブ」が誕生。フィットネスやダンス、球技、文科系のメニューを用意し、逗子アリーナや第一運動公園で老若男女が汗を流している。「ジュニア向け」や「ママ向け」メニューのほか、イベントも開催。スポーツ振興のみならず、地域コミュニティの活性化にも寄与している。
県スポーツ局によると現在、県内でクラブがないのは海老名市、中井町、大井町、真鶴町、湯河原町の5市町という。
監査で指摘
町体育協会には現在、21団体が加盟し、会員は2200人にのぼる。「すべてのこどもたちにスポーツを」という合言葉のもと、各団体の連携強化や町民スキー学校、少年少女スポーツ体験講座などを開催している。
ただ、事業に関する事務のほとんどを町生涯学習課が担ってきた。歌代会長によると「数年前から町の監査で、早く仕事を協会に移しなさいとご指摘を受けてきた」という。協会の法人化と体制強化、他地域で進む総合型地域スポーツクラブの設立が喫緊の課題となっていた。
難題は活動場所の確保だ。他地域のように専用施設がないうえ、学校の体育館やグラウンドは既存の団体が融通し合っている状況。今月11日に開催された会長会で歌代会長は「空いている時間を使うなど各団体のご理解、ご協力をいただきつつ、葉山の海岸や野山、町内会館といった場所も活用していけたら」と理解を求めた。今後、体験会などの企画を開催し、協会ホームページや町広報などを活用して周知していくという。
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