葉山町の山梨崇仁町長は11月25日、職員とともに大浜海岸と長者ヶ崎の一部で軽石の漂着調査を行った。地元NPOからの情報提供がきっかけで、今後も定期的に調査を行っていく方針だ。
葉山町では12日に地元認定NPO法人オーシャンファミリーの海野義明代表が大浜海岸で軽石を発見した。小笠原諸島の海底火山噴火で発生し、沖縄県などに大量に漂着しているものと同じかは確証がないものの、形状や質感が似ているとして町に情報提供があった。
全国各地の沿岸自治体で警戒が強まるなか、町は25日に現地調査を実施。大浜海岸から長者ヶ崎にかけて約30分間、砂浜の漂着状況を確認した。
海岸から強い南風が吹きつけるなか、材木やごみの吹き溜まりを中心に確認すると、大小さまざまな軽石を発見。色も白っぽいものから黒い斑点があるものまで様々で、バケツに張った海水に浮かべて確認していた。この日は数mmから3cmほどの約35個を回収した。22日に初めて現地調査した時と同程度だったという。
葉山町の海岸は西向きで、黒潮の流れに乗った軽石が流れ着きやすい可能性がある。ただ、これからの季節は陸から海に吹く北風が強まる傾向にあるため、大量漂着の可能性は低いという見方もある。山梨町長は「今のところ被害があるという認識はないが、今後も注視していく必要があると考えている。町は漁業はもちろん、マリンスポーツも盛んなので、大量漂着した際の影響は大きい。被害が出ないことを願っている」と話した。
今後、産業振興課の職員が同じエリアを週1回ほどのペースで定期的に調査するという。
県内各地で確認
神奈川県によると、11月29日までに鎌倉市の七里ガ浜、藤沢市の鵠沼、三浦市の横堀海岸、平塚市の平塚海岸で軽石の漂着を確認したという。いずれも小笠原諸島の海底火山のものと断定できないが、地元からの情報提供などを得て、県職員が現地調査した。
これまで県内の漁港や海岸への大量漂着はなく、「具体的な被害は発生していない」という認識を示している。漁協などが配備するオイルフェンスの備蓄状況を確認し、いざという時に備えて今後も動向を注視していくという。
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