葉山町は6月28日、ハーベストネクスト株式会社(横浜市)と中学校給食調理・配送等業務委託契約を結んだ。調理を行う上山口小学校の給食室の改修工事は児童が夏休みに入ってから着手する。来年4月から町立中学2校の給食提供が始まる。
町は今年3月に公募型プロポーザルを公告し、実施要項等を公表。現地見学会や質問受付などを経て、5月下旬にプレゼンテーションとヒアリングが行われた。
その結果、3社のうち1社が辞退し、評価点で他を上回ったハーベストネクスト株式会社グループが選定された。
同社は公設やPFI、民設民営など様々な整備手法を展開しており、県内では鎌倉市や横浜市、秦野市などで学校給食事業を運営している。提供方法もセンター方式や弁当方式に対応しており、町教育委員会教育総務課によるとこうした業務体制の手厚さや、金額面で評価が高かったという。
児童が夏休みに入ってから上山口小学校給食室の改修に着手する。来年4月から運用を始め、調理した給食は同校及び町立葉山中学校と南郷中学校に配送。給食室の増築は行わず、調理設備を更新して提供食数を確保する。運営期間は27年度末までの5年間。
「暫定的措置」始動へ
町では現在、小学校4校の校内調理場で作られた完全給食が実施され、中学校2校はミルク給食となっている。町教委は2016年に「葉山町学校給食基本構想」を策定し、19年9月の供用開始を掲げた。各小学校の給食室の老朽化などから、センター方式としたが、当初、上山口小学校敷地内とした給食センター用地は近隣道路の狭隘などから断念。その後、葉山中学校の駐車場と斜面を活用した案も莫大な整備費がかかることから頓挫した。
同年6月には公設公営方式で予定地を長柄小学校隣接地とする新たな方針を発表。町立小中学校全6校の給食を調理し専用のトラックで各校に配送するもので20年度第1回定例会で整備事業費5100万円を盛り込んだ当初予算案が可決された。しかし、予定地が土砂災害特別警戒区域に指定されるなかで熱海の土石流が発生したことや、コロナ禍を受けて建設はストップしていた。
当初の計画では2019年に供用開始を目指していた中学校給食。紆余曲折を経て「暫定的措置」として4年越しの実施に向けた大きな一歩を踏み出した。
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