NEXCO東日本(東日本高速道路(株))は、通行止めが続く横浜横須賀道路逗子ICの利用再開に3カ月ほどかかる見通しであると発表した。土留め壁の設置や崩落土砂の撤去等に「相当な時間がかかる」としている。
同社は先月28日に定例会見を開き、逗子ICのり面崩落に伴う対応状況を発表した。
崩落事故は7月3日午前8時頃に発生。通行中の1台が巻き込まれ、1人が軽傷を負った。
現在、2次災害に備えてのり面上部の住民の安全確保の一環として伸縮計や地盤傾斜計、変位計測計などの観測機器を設置している。変動が見られた際には逗子市と連携して近隣住民に避難を呼びかける体制を構築したという。また、4日夜には緊急車両用の通行路を確保した。
有識者からなる「復旧に関する検討委員会」は現地状況について、のり面は泥岩砂岩が互層状に分布しており、切土面に対して流れ盤となる地質構造をしていると指摘。これに沿ってすべり面と思われる平滑面が確認されたという。こうした状況を踏まえ、今回の土砂崩落は豪雨により流れ盤上の地下水位が上昇し、のり面が不安定になって発生したものとみられると結論付けた。
また、当日観測された激しい降雨の様子も明らかになった。現場近くのNEXCO観測局(横須賀IC)で観測された1日の積算雨量(2日9時〜3日9時)は198・5mm。降り始めから終わりに至る4日間の累計降水量も353・5mmにのぼり、ともに過去10年間で最多だったことがわかった。
復旧については、崩落土砂を撤去後に崩落部の測量や土質調査実施。そのうえで設計・工事に入る必要があるほか、周辺地域への影響を最小限に抑えるために慎重に施工しなければならず、「相当な時間を要する見込み」とする。3カ月を目途に、暫定的に逗子ICが利用再開できるよう応急復旧を進める方針としている。
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