酒匂川花火 初の中止に 観光協会役員会で決定 6月2日の総会で発表
小田原の夏の風物詩として親しまれている『酒匂川花火大会』だが、今年は中止が決まったことが本紙の取材で明らかになった。
18日に行われた観光協会の役員会では、花火大会開催の有無について議論がなされた。同会では東日本大震災の余震が半年は収束しないという政府の見解を踏まえ「安全の確保が困難」と判断。「夜の短い時間に、一カ所に大人数が集中するという花火大会の性質上、万が一不測の事態が起こった場合はパニックで二次被害が起こる可能性もある」として、中止の意向が発表された。夏の電力不足で計画停電が実施された場合は交通機関や信号機の停止も考えられ、事故が発生する可能性も懸念されるという点も理由に挙げられている。
県内では例年32件ほどの花火大会が実施されているが、今年は震災の影響で開催見送りが相次いでいる。県観光協会によると、24日現在までに10件が中止、11件が検討中。「地震の影響が大きいが、協賛金が集まらないのも要因のひとつ」と担当者は話している。
酒匂川花火大会は小田原市制50周年を記念して平成2年から開催されている。以来、天候などの理由で延期はあったが毎年実施。今回が初めての中止となる。昨年は14万5千人の人出で賑わった。今年は「スポンサー募集」の告知が今月15日発行の市広報に掲載され、例年通り開催されると思われていたが、これはあくまで暫定の措置だった。
なお、御幸の浜の花火大会も昨年に引き続き開催されない。
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