地域・市民力が顕在化 加藤憲一市長 新春インタビュー
2014年の幕開けにあたり、本紙では、加藤憲一市長にインタビューを行った。2013年を振り返ると共に、2014年の抱負などについて語ってもらった。(聞き手/小田原支社支社長・梅原達也)
―あけましておめでとうございます。まず2013年を振り返ってどのような年でしたか。
「一昨年暮れの政権交代で、自民党政権になり、景気回復の雰囲気が地域全体に漂った中で、小田原市の課題解決に取り組んできた一年でした。一方で、夏の猛暑や台風による伊豆大島の災害など自然の脅威を改めて感じさせられました。
そういう中で小田原市では、広域消防がスタート。民間では、アマゾンの本格稼働で、雇用に一定の明るい兆しが見えました。また、小田原スイーツプレミアムの認証や魚のブランド化の取り組みが本格化し、さらには民生委員児童委員協議会が全国表彰、「ぴよぴよくらぶ」が内閣府特命担当大臣表彰、曽我地区の老人クラブの活動が全国表彰されるなど、民間の皆さんの動きに手ごたえを感じる年でもありました。
また、これまで仕込んできた3大案件も、地下街再開に向けた合意形成やお城通り地区再開発の立ち上げに向けた準備、市民と一緒に進めてきた芸術文化創造センターの基本設計作業など具体化に向けた作業が形になってきた一年でした」
―2013年は富士山の世界遺産登録や日本ジオパークの登録など流入人口拡大のチャンスが広がりました。広域連携を含めた対策は検討されていますか。
「富士山の世界遺産登録と日本ジオパークの登録は、この地域が脚光をあびるいいチャンスになりました。箱根地域や御殿場線沿線、SKY(富士箱根伊豆交流)圏での連携強化にむけた具体化の話もでてきています」
地下街―小田原の魅力集約
今秋開業予定の地下街
「また最近小田原は、テレビの旅番組やグルメ番組で数多くとりあげられるようになりました。清閑亭あたりを拠点にしながら板橋・早川・南町のあたりを歩いてもらうようなまち歩きツアーで、小田原を訪れる人も増えてきていると報告を受けています。
お堀端通りから清閑亭まで歩道の整備をして小田原城の周りを一回り出来るように散策路の整備も進めています。城址公園を起点にした回遊性の向上についてはさらに進め、観光客をしっかり受け止められるような街にしていきたいと考えています。
富士山に加え、2020年の五輪開催で、外国人観光客の増加が十分に期待できますので、受け入れ態勢の強化を進めていきたいと思っています。また2014 年は、北條五代祭りが50回目の節目となります。ちょうど御用米曲輪(ごようまいくるわ)では、戦国期の重要な遺構が次々と出ていますし、作家の伊東潤さ んが北条早雲の小説を発表するなど、北条氏が注目を浴びてきており、さらに強く打ち出して交流人口の獲得につなげていきたいです」
―2014年は秋に小田原地下街がオープンします。地下街への期待をお聞かせください。
「地下街には小田原市周辺地域が持っている地域資源をぐっと集めます。
地下街整備は、小田原駅の年間3500万人の利用者を小田原の街なかに誘導する非常に大きなポイントの事業となります。本市が進めている観光・交流人口の拡大に大きく寄与するはずです。
小田原が持っている主要な産物を地下に集めますので、地下街に来ると、小田原の魅力に一通り触れられるようになります。さらに、それぞれの商店街の魅力や 生産地の魅力をきちんと伝えて、人を街に出していく仕掛けが非常に重要。これについては、商店街連合会や街中の様々な市民団体と連携して、しっかり確保し ていきます。
加えて重要になってくるのは、小田原の歴史の魅力を地下街でガイダンスし、それぞれのポイントに誘導できるような仕組みを地下街に埋め込むことです」
-地下街の営業終了から6年が経ち、その間、話題の駅地下・駅ナカが多数できましたが、それらと比肩する地下街になるとお考えですか。
「いわゆるデパ地下のような、華やかな内装やライティング、デコレーションとはならないでしょうが、小田原の地下街にしかない空間を作る自信はあります。 大事なことは小田原の持つ魅力をきちんと情報発信できるということと、事業者はもちろん市民が参加し、この空間を愛して使っている、ということが伝わる手 作り感のある、地産地消が出来るような空間にしたいと思っています。開業は2014年秋、歳末商戦には間に合わせたいと思っています」
―地下街は前回、商工会議所などが主体になっていました。会議所との相対しかたはどうなりますか。
「商工会議所や商店街連合会などの経済関係団体とは、地域の活性化に向けたことなので当然、”オール小田原”で関わってもらいます」
―昨年は自然災害が多い年でしたが、ライフラインを含め防災対策は?
「土木的なインフラは相当年数が経っていますが、残念ながら維持更新についての費用はプールできていない状況なので、どう捻出するかが重要な課題です。災害の危険性が高まっている中で、何とか財源を割かなくてはいけないと思っています。
橋は、特に重要な109の橋については長寿命計画を策定し、作業を開始しました。道路の舗装修繕も特に国道、県道をつなぐ市道に関しては早めに計画を立てて取り組んでいます。計画の3割ほどが2013年度末には完了する見込みになっています。
伊豆大島の事案では、住民の命を預かる我々にとっては深刻な課題をつきつけられました。気象災害の只中に避難させるのは実際に難しく、ある程度被害が予想 される気象災害の場合は、状況がひどくなる前に早めに避難できるよう、避難所を少し前倒しで早めに開設できるよう態勢づくりを進めているところです。
津波対策については、民間の建物やマンション、商業施設と協定を結び、昨年中に高台への避難可能人数を含め、海抜10m以下に住んでいる人口約10万人分を超えたところです」
―お城通り地区再開発は駐車場棟など、できるところから始まっていますが2014年はどんな動きになりますか。
「駐車場棟は2014年度末には供用開始ができるようにスケジュールを組んでいます。駐車台数は約370台のほか、レンタサイクルや自転車、オートバイ等 の駐輪場も完備されます。施設1階に設置される(仮称)市民活動交流センターは、市民会館にある中小会議室機能のほか市民活動サポートセンターやお堀端通 りの女性プラザ、栄町駐車場の国際交流ラウンジなどの市民活動の拠点機能をここに集約します。したがって今までばらばらでやっていた会議や活動が一つの空 間で展開されますので、色々な意味での交流が進んで、そこからまた新しい活動が展開されることを強く期待しています。
この(仮称)市民活動交流センターは、『新しい公共』がどんどん動いていくこれからの小田原の象徴となるような場所になっていくと思っており、非常に大事な役割を持つことになります」
―駅前の一等地に公共施設を集約するのはもったいないという声もありますが。
「駅から近い場所に、市民の皆さんが集まりやすい機能的な場所ができることで、小田原の魅力と活力を創る重要な役割を果たしてくれるはずです。センターで の活動自体はお金を生まないかもしれませんが、そこから市民主体の新たな活動が展開すれば間接的には経済効果につながっていくと考えています。
この場所は小田原城に向かう観光客が必ずといっていいほど前を通る場所になりますので、小田原の市民活動が動いている状況を見せられ、良いPRになると思います」
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神奈川県警察官友の会社会全体の犯罪防止や治安維持に寄与し、民間の力を合わせて警察官を支援 |
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