小田原市 10月に下水道料を値上げ 県内で最高水準に
小田原市内の家庭や事業所における下水道料金が、今年10月から値上がりする。3人家族の場合、2カ月間の平均使用量(35㎥)で、404円増。小田原市の値上げは、2010年度以来4年ぶり。
6月19日の市議会定例会で、「小田原市下水道条例の一部を改正する条例」が賛成多数で可決。これに伴い、使用料が値上げされることとなった。
料金改定の背景には、管路などの経年劣化があげられる。小田原市は、雨水や汚水の浄化を行う下水道事業が今年で55年目を迎える。下水道施設の標準耐用年数は50年といわれ、管のひび割れなども増え、補強にかかる費用がかさんでいる。また、災害時の備えとして広域避難所周辺の管路の耐震化を進めるため、市は値上げに踏み切った。
3人家族で平均404円増
今回の改定により、これまでは35㎥で4013円だった使用料が、10月以降は4417円に。県内を見渡すと、小田原の料金は高水準にある。理由の1つに、川や地下水、複数の鉄道が走行することで、管路を地下深くに通すなど工事単価が高かったため、利用者負担も大きい。10月の料金改定により、2カ月分の使用量が40㎥や60㎥であれば、県下19市で最高値。市下水道総務課は「経費削減や老朽化対策の見直しを続けていきたい」と話し、8月には今回の値上げについて市民説明会を開催する。
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