小田原市では児童・生徒の学力・学習状況を分析するため、市内2つの中学区で「ステップアップ調査」を3年間実施する。教科に関する調査のほか、これまで分析されてこなかった学習意欲などの「非認知能力」についても把握し、指導に役立てていくことが狙い。
新たに導入したのは、児童・生徒一人ひとりの学力の「のび」に着目する「埼玉方式」と呼ばれる調査方法で、「ステップアップ調査」は小田原市独自の呼称。年に一度実施され、成績とは無関係となる。教科に関する調査は国語と算数(数学)の2教科で、所要時間は小学校で40分、中学校で45分。前年度までに学んだ内容から出題され、設問ごとにレベル設定がされている。
質問紙調査は40分程度で、学習や学級への関わりなどをマークシートや記述で回答。市教育委員会では「子どもたちの力を伸ばす教育を進めるため、変化を調査して指導の改善に反映していきたい」と話している。
モデル校で3年間実施
調査を行うモデル校は泉中学区(泉中学校、富水小学校、東富水小学校)と、酒匂中学区(酒匂中学校、酒匂小学校、富士見小学校)の中学2校、小学4校で、今年度は小学4年生から中学2年生の合計1556人が対象。継続した調査を必要とするため、同一小学校から同一中学校に進学する学区が選ばれた。また、調査規模を考慮し、小学校で2クラス以上あることがモデル校選定の基準となった。
今年度の調査は4月26日と28日に実施され、今後、専門業者による採点、分析が行われる。個別の結果は8月末ごろに出る予定。市教育委員会は「今年度から中学校では新教育指導要領が全面実施され、ICT活用が本格的にスタートする。結果を校内研究や学年会で共有し、学級経営に生かしていってほしい」と期待を寄せている。
小田原・箱根・湯河原・真鶴版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|