箱根・大涌谷付近の噴火警戒にともなう観光客の減少に歯止めをかけようと8月17日、小田原市主導で「箱根の山は10%の券(天下の険)」プロジェクトが動き出した。
プロジェクトは、箱根の宿泊券(領収書や予約券など証明できるもの)を提示すると、市内の対象店舗で通常料金の10%割引を受けられるというもの。「箱根を応援するために何かできないか」と水産海浜課内、「小田原の魚ブランド化・消費拡大協議会」が発案。小田原市漁業協同組合遊漁船部会や小田原柑橘倶楽部、早川みなと商店会、フォレストアドベンチャー・小田原など合計12団体が発起人として名を連ねた。
さらに市内の企業や店舗に呼びかけ、8月26日現在、37店舗がプロジェクトに参加を表明しており、隣接する箱根町を応援しようというムードは市内全域に広がりつつある。
市水産海浜課担当者は「趣旨に賛同してくれる人で輪を広げていき、大きな愛の輪になれば。訪れた観光客に感謝し、プロジェクトを活用して箱根で楽しい思い出を作っていってほしい」とさらなる店舗の参加を呼び掛けている。
箱根に恩返し
参加店舗の早川漁村では来客の5割近くが箱根の観光客だという。同店の田川修三専務は「箱根に恩返しができれば。これを機に地域資源を打ち出していきたい」と期待する。
対象店舗は、早川漁村、干物屋半兵衛、なみ、漁師めしや、さかなセンター、小田原市漁業協同組合遊漁船部会加盟の全28店(小田原漁港から出航する遊漁船乗合料)、フォレストアドベンチャー・小田原、報徳二宮神社 報徳会館、清閑亭(喫茶利用のみ)、ギャラリーツユキ(8月26日現在)。実施期間は10月18日(日)まで(延長の可能性あり)。有効期限は宿泊日より3日間で、適用外もあり。
問合せは市水産海浜課内同プロジェクト事務局【電話】0465・22・9227。
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