小田原市内のマンホール蓋のデザインが約30年ぶりに刷新される。新デザインを考案した県立小田原城北工業高校の山口優香さん(3年)は「設置後は、歩いて通り過ぎずに見てもらえるとうれしい」と話している。
市によると、現在のマンホール蓋デザイン「酒匂の渡し」が市の職員により描かれたのは1988年。30年以上が経過し、市は昨年「昭和、平成、令和と時代が変わり、新しい時代の担い手である若者たちに新たにデザインしてほしい」と、同校に依頼した。
新デザイン=写真下=には、小田原城や小田原提灯など、地元のシンボルを大きく描いたほか、花びらが舞う中、家紋付きの旗を手に橋を渡る人々の姿も描写されている。
昨年12月、同校デザイン科の生徒103人がそれぞれデザイン案を市に提出。市の職員らが3回にわたり審査を重ねた結果「小田原の魅力が詰まっており、迫力のあるデザイン」として採用が決まった。
タブレット端末の画面に専用のペンで描き込んでいくスタイルで、3週間ほど掛けて創り上げたという山口さん。「最初は富士山も描いたが、途中で案を大幅に変更。小田原らしさを強調できるよう、お城や提灯を大きくし、迫力を持たせるようにした。全体的に遠近感を出すことに気を遣った」と振り返る。
市によると、新たなマンホール蓋の1基目は9月10日に小田原城址公園内に設置されるという。山口さんは「多くの人が見たり、写真を撮ったりしてくれるとうれしい」と語った。
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