コンサートを開催する上條さん
東日本大震災から９年が経った。
弊紙では、記憶を風化させないためにコンサートを毎年開催している上條制作室代表で、祈りのコンサート実行委員会の代表を務める上條さんにインタビューを行った。
音楽コンサートを企画する仕事に携わっている上條さん。２０１３年に被災地へと足を運んだ。釜石、宮古、大船渡などの海岸を歩いたという。津波で建物はほとんどが流されており、何もない光景が広がっていた。その光景を見て、呆然と立ち尽くしたという。
時間が経過していくことで、風化していくあの日の記憶。そんな時に聞いたのは、「まだまだ、復興はしていない」という声だった。「音楽に携わる人として、何かできることはないのか」。17年の３月に初めてコンサートを企画した。
知り合いに協力を依頼すると、喜んで協力してくれたという。「同じ思いを持った人がこんなにもたくさんいるのだということに気が付いた」と振り返った。
その後、毎年３月にコンサートを企画している。会場で寄付金を募り、全額を東日本大震災芸術・文化による復興支援ファンドに寄付している。昨年は、12組80人以上が出演。クラシックを中心にフルート、バイオリン、トランペットなどを演奏。約４５０人が来場し、賑わいを見せた。
上條さんは「３月11日を忘れてはいけない。今後もコンサートを続けていきたい。今年も多く人に足を運んでほしい」と意気込みを見せた。
今年は８月15日に開催
３月15日（日）にコンサートを開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となった。
緑公会堂で８月15日（土）に「祈りのコンサート〜あの日を忘れない〜」を開催する予定だ。午後２時開場（１時半開演）。入場無料で、先着４５０人まで。出演者などは現在調整をしている。
問い合わせは、同施設【電話】０４５・９３０・２４００へ。
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