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旭区版 掲載号:2013年12月12日号 エリアトップへ

福島原発かながわ訴訟団の代表を務める 村田 弘さん 白根在住 71歳

掲載号:2013年12月12日号

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ふるさとのため、挑む闘い

 ○…東日本大震災から、まもなく3年。福島第一原発事故により避難生活を送る人は15万人超と言われている。「暮らしを返せ、ふるさとを返せ」―。神奈川県内で避難生活を送る17世帯44人は訴訟団を結成し、国と東京電力に対し損害賠償を求めて9月11日、横浜地裁に集団提訴した。そして、12月12日には第2陣が提訴する。「訴訟を通して、二度とこのような惨事を起こさせないようにしたい」

 ○…自宅は福島第一原発から約16Kmの南相馬市小高区。避難を余儀なくされ、現在は娘夫婦が住む旭区内で暮らしている。避難してしばらくは賠償のことなど考える余裕もなかったが、一方的に示される賠償内容に怒りや悲しさがこみ上げた。請求内容で特に重要視しているのが、「生活破壊・ふるさと喪失慰謝料」だ。「ある日、突然ふるさとを追い出され、生活が破壊された。田舎は一つのまちで、そのつながりもなくなってしまった」。その表情は穏やかだが、怒りがにじむ。

 ○…2011年3月11日、いつものように近所の海沿いにあるスーパーに出かけていた。今までに経験のない、大きな長い揺れ。必死に鉄柱につかまった。入口からはカートが流れ出ていた。そのスーパーは30分後、津波で流された。「集落も流されたし、津波の話ばかり。原発のことは頭にはなかった」。そして翌日、1号機爆発のニュースをテレビで見た。はっきりした情報が得られないまま避難指示が出て、住み慣れたふるさとを離れた。

 ○…現役時代は朝日新聞の記者として36年、全国を駆け巡り、真実を追った。「ダメ記者でしたよ」と笑うが、核となる信念があった。「権力者が勝手に何かをやることは許されない。それをチェックしておかないと恐ろしいことになる」。震災時は情報がない怖さを痛感した。もし今、新聞記者だったら。「原発の被害の実態を伝えたい。隠されている情報を表に引っ張り出したい」。記者としての本能だ。

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